ハングリィジョーズ/米国発チキンバーガーの日本1号店、秋葉原に8/8オープン
2024年08月06日 16:51 / 店舗レポート
ハングリィジョーズホットチキンジャパンは8月8日、アメリカのロードサイドを中心に展開しているチキンバーガー専門店「Hangry Joe’s Hot Chicken」の日本1号店を東京都千代田区にオープンする。6日、メディア向けに先行体験会を開催した。
秋葉原駅から徒歩5分のオフィスビル「12KANDA」の1階部分に出店。「Hangry Joe’s Hot Chicken」の日本ブランド「Hangry Joe’s -Tokyo-」として展開していく。時間帯で異なるメニューを提供する「オールデイバーガーショップ」をコンセプトに、日本向けにリブランディングを図ったという。1号店の月間売上目標は1000万円とした。
米国のブランド名は、「Hungry」と「Angry」を掛け合わせた「お腹が空いてイライラするー!」という意味のスラングが由来。豪快なフライドチキンのパティとスパイシーソースが若年層を中心に支持を集めている。アメリカを中心に約100店舗を展開し、2023年にはドバイと韓国にも出店。同年は年間でバーガー900万個(日本円換算で約130億円)の売上を記録している。
店舗について、Hangry Joe’s -Tokyo-の唐遥 代表取締役は「チキンバーガーはアメリカでは伸長しているが、日本では馴染みが薄く、まだまだメジャーな食べ物ではない。だが、飲食レベルの高い日本でも受け入れられる味だと確信している。日本にいち早くハングリィジョーズを上陸させ、画一化されたバーガー市場に新たな選択肢を提供したい。
日本でどうやってチキンバーガーを根付かせるか考えた結果、本部の許可を得てリブランディングすることにした。アメリカのエッセンスを取り入れつつ、日本の顧客に親しませるようなプレミアムブランドとして生まれ変わる。オールデイバーガーショップというコンセプトのもと、日中は開放的に、夜はデートや女子会にも利用できる大人の空間を演出する」と述べた。
加えて、出店地の選定については「周辺にはスタートアップ企業が多く、流行に敏感なオフィスワーカーが集まる。秋葉原のカルチャーを楽しんだり、グルメな方、インバウンドもたくさん訪れるため、幅広い顧客を獲得したい。若者が多く集まる渋谷・原宿と比べて安定的な客層を期待できるため、若年層のほか、30~50代にも来てもらえるメニューを充実させた」と説明している。
一方、共同代表を務めるJade Lee 代表取締役は「アメリカの企業は渋谷などの都心部ばかりを狙うが、一過性で終わってしまうことがほとんど。チキンバーガーで成功した事例をあまり聞かない。店舗の賃料など、さまざまな要素を考えるとチキンバーガーでは採算が取れないため、初年度で無謀なことはしたくないと考えた。
そこでインバウンド客に話を聞くと、彼らにとっては日本全体で浅草が最も有名で、2番目に渋谷、3番目が秋葉原がメジャーだという。海外では秋葉原がアニメの発祥地で有名な場所。インバウンドも多く、ターゲット層・コストパフォーマンスなどを総合的に判断して秋葉原が1号店に適していると判断した」と述べた。
1号店は、昼と夜で異なる雰囲気を楽しめる「オールデイバーガーショップ」をコンセプトに、ロゴや店舗内装にこだわり、日本独自の世界観を演出。アメリカ発の代表メニューに加え、日本限定メニューや夜のアルコールドリンクと合う料理も提供する。ランチ、カフェ、ディナーなどのシーンに合わせたメニュー展開で、幅広い層に楽しんでもらえることを目指す。
店内は、アメリカンスタイルを再解釈。ハニータンカラーやオーク材を使った内装にしており、時間経過で異なる表情を見せるという。特注の照明は、チキンに関連して鶏の卵がモチーフとした。
本場米国の味を100%再現するため、店内では、調味料から秘伝の旨辛ソースまで同じものを使ってフライドチキンを作っている。唐代表は「味のキーポイントになる食材はアメリカ本社から空輸している。パウダーとソースを輸入し、バンズや鶏胸肉は国内品を使っている」と話す。
商品について、Jade代表は「ジャンルは、テネシー州のナッシュビル地域を発祥とするナッシュビル・ホットチキンバーガーだ。一般のチキンバーガーと何が違うかを説明すると、揚げたての鶏肉をそのままバンズに挟むのではなく、特製のラー油に付け込んでからバーガーに入れる。特製ラー油に付け込んだ肉の上に、当社が2年かけて開発した特性シーズニングスパイスをかける。ほかでは真似できない味だ。
私たちはグルメバーガー路線を目指している。アメリカの大手チキンバーガーは、激安の低価格~中価格帯を占めているが、我々の店舗は価格と味のクオリティが高い」と説明する。
厚い胸肉を最大限柔らかくするために、味付してから2~3日熟成させている。Hangryソースは、ハバネロやゴーストペッパー、カイエンペッパー、レモンペッパーなど10種類のスパイスを用いることで、辛さの中にやみつきになる旨み・深みを出し、他社では真似できない味付けにした。注文時にシーズニングの辛さを6段階に調節できるため、甘党でも問題なく食べることが可能だ。
メニューは、米国本場の味を再現した「ハングリィシグネチャーバーガー」(レギュラー税込1490円、アメリカン1790円)に加えて、日本限定の「ハングリィシグネチャーテリヤキバーガー」(同)も用意した。健康志向に応えるため、野菜も巻き込んだ「ハングリィチキンラップ」(1190円)も販売。2023年に出店した韓国の店舗では、バーガー6割・ラップ4割の売上構成だという。
日本人が連日続けてバーガーを食べないことも想定し、米飯を用意。「ハングリィチキンオーバーライス」(990円)や、竹炭を用いた黒いカレー「ハングリィブラックカレー」(同)を導入した。
ランチは11時~14時営業。バーガー・ラップはポテトまたはサラダ・ドリンクセットで提供する。
続くカフェタイム(14時~17時営業)には、ケーキとドリンクのセットを税込980円で販売する。若い世代のカフェ利用を見込み、デザートにアメリカンっぽさも演出。ドリンク単品での注文も可能だ。
そしてディナー(17時~23時)には、ランチの主食とカフェのデザートに加えて、前菜・温菜も充実。ドリンクメニューにもこだわった。唐代表が以前、サントリーホールディングスに勤めていたこともあり、同社の協力も得て酒類を豊富にラインアップしている。
また、今後の展望について唐代表は「まずは2年間で3店舗出店する計画だ。テークアウト業態なども検討し、1号店の成功事例を広げていく。アメリカ本国から、将来的に日本で生まれ変わったこのブランドを、ハングリィジョーズのプレミアムブランドとして海外に広げていくことも言われている。長期的なブランドを目指し、まずは1号店を皮切りに国内に広げ、日本のチキンバーガー市場をリードしたい」と語った。
■Hangry Joe’s -Tokyo-1号店
所在地:東京都千代田区神田須田町2-3-12 12KANDA1階
営業時間:ランチタイム11時~14時/カフェタイム14時~17時/ディナータイム17時~23時(LO.Food22時/Drink22時30分)
アクセス:東京メトロ 銀座線「神田」駅 徒歩3分、JR線「秋葉原」駅 徒歩5分
取材・執筆 古川勝平
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