日本フードサービス協会/7月の外食売上4.3%増、雨宿り需要や五輪効果も
2024年08月26日 17:20 / 月次
日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査によると、外食産業の7月度売り上げ状況は、前年同月比4.3%増となった。
7月度 | 売上高前年同月比 |
全体 | 4.3%増 |
ファストフード | 4.2%増 |
ファミリーレストラン | 4.2%増 |
パブ・居酒屋 | 3.4%増 |
ディナーレストラン | 2.8%増 |
喫茶 | 8.6%増 |
7月は、前年より土・日が1日ずつ少なく、昨年同様の記録的な猛暑により、一部で外出を控える傾向も見られたが、首都圏では夕立に見舞われたターミナル駅の店舗では雨宿り需要もみられた。26日開幕のパリ五輪では一部業態の持ち帰り需要が伸びた。円安による訪日外国人需要も引き続き、売り上げを押し上げている。
客数は0.7%増、客単価は3.6%増だった。
ファストフード業態の売り上げは、4.2%増。 「洋風」は、五輪開幕後の持ち帰り需要で0.9%増。「和風」は、24日の「土用の丑(うし)の日」にちなんだウナギ販売キャンペーンが奏功し、11.2%増。「麺類」は、猛暑に対応した冷たいメニューやサイドメニューが好評で客単価が上昇し、9.2%増となった。
「持ち帰り米飯/回転ずし」は、比較的手頃な値段のメニューが全国的に支持され、五輪によるテイクアウト需要があったが、土日が少ない影響もあり、売り上げは前年同月並み。「その他」は、「アイスクリーム」でゲームキャラクターとのコラボキャンペーンが好評で、3.0%増となっている。
ファミリーレストラン業態の売り上げは4.2%増。「洋風」は、昨年から改定が始まったデザートメニューが好評で3.3%増。「和風」は、曜日回りやゲリラ豪雨の影響を受けたが、受け入れられつつある価格改定やインバウンドの好調により7.0%増となった。「中華」は、各種キャンペーンやCMなどの販促施策が実を結び、8.8%増。「焼き肉」は、曜日回りの影響に加えて、高単価業態への敬遠や相次ぐ空調設備の故障などが売り上げを押し下げ、1.5%減と前年同月を下回った。
パブ・居酒屋業態の売り上げは、「パブ・ビアホール」では夜間の降雨で一部のビアガーデンに支障が出たものの、全体的にはコロナ禍からの回復途上傾向が続き、「居酒屋」でも人流回復傾向が継続し、訪日外客による利用もあり3.4%増となっている。
ディナーレストラン業態の売り上げは2.8%増。曜日回りの影響で売り上げ、客数とも前月に比べやや伸び悩んだ。また猛暑で外出を控える動きも若干見られたが、インバウンド需要は引き続き堅調だった。
喫茶業態の売り上げは8.6%増。季節メニューが好評で、また昨年から一巡した価格改定も消費者に受け入れられ、売り上げは堅調に推移。ゲリラ雷雨の雨宿り需要もあり、オフィスや駅ターミナル周辺の店舗は客数が増加した。
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