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ロリエ常盤家/静岡の菓子製造小売、自己破産

2017年06月13日 13:10 / 経営

帝国データバンクによると、ロリエ常盤家は6月12日に事業を停止し、事後処理を弁護士に一任し、自己破産申請の準備に入った。負債は2016年9月期末時点で約3億8900万円。

1911年創業、1962年9月に法人改組した菓子製造販売業者。

創業時は洋菓子専門店として運営してきたが、顧客ニーズの多様化などにより2004年頃からクッキーなどの焼き菓子を主力としながら、和洋問わず製造していた。

オリジナル商品としては、「アマンド娘」「駿河」「花八景」は洋菓子の定番として地元での知名度は高く、静岡市内を中心に静岡県中部地区に15店を構え、1995年9月期の年売上高は約6億6000万円を計上していた。

しかし、地元では高い知名度を有していたが、全国的な知名度を誇る県内銘菓と比べると土産需要が弱く、同業他社の洋菓子店出店や郊外型大型ショッピングセンターの進出、コンビニスイーツの台頭などにより店舗集客力が鈍化していた。

そのため、静岡市内に店舗を集約しながら商圏の変化に応じた出退店を行いつつ、2010年頃から新事業としてOEM受注による卸部門を立ち上げ、事業規模の維持に努めていた。

その間、積極的な店舗展開による設備投資が収益面での足かせとなり、累積損失を抱える状況に陥り、経営状態の立て直しのため中小企業再生支援協議会主導のもと、金融債務をリスケジュールや不採算店舗の見直しなどを行ったが、支え切れずに今回の事態となった。

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