PPIH/IT子会社「マシュマロ」@コスメ出身佃氏、社長に招聘

2020年03月03日 14:00 / 経営

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)のグループ会社マシュマロは3月1日付で、社長交代を行い、佃慎一郎氏が代表取締役社長に就任した。

吉田直樹社長は、代表取締役に就き、PPIH代表取締役社長CEO、ドン・キホーテ代表取締役社長を兼務する。

<新社長の佃氏>
新社長の佃氏

PPIHは10月17日、従来からのマーケティング手法に留まらない革新的な取り組みを行うため、「マシュマロ構想」を開始すると発表し、子会社マシュマロを設立。

同時に、「CEO候補他幹部の募集」として、「リテール業界の内外で顧客を第一に考え、さまざまな技術を活用して顧客価値を創り出していく事に情熱・知見・経験を持つ人をマシュマロのCEO候補として募集していた。

佃氏は、デジタル・ITの分野で豊富な実務経験と高い見識を有している。今回、マシュマロの代表取締役社長とPPIHのCDO(Chief Data Officer)に就任したことにより、佃氏は、PPIHグループ全体のマシュマロ構想を構築・推進するためのリーダーとなる。

マシュマロ構想では、「SNSでインフルエンサー活用」「AIでプライシング最適化、商品政策を科学」「10代のインターン受け入れ、若年層の発想活用」「スタートアップ企業も活用」の4つのプロジェクトを開始。

また、メーカーが有する知見やマーケティングノウハウといったリソースとPPIHの強みを掛け合わせることで、お客さまのニーズに則した品ぞろえや店舗空間を構築し、お客のよりよい店舗体験を創造するプロジェクトを追加。

さらに、従業員のスキル向上・業務効率化・人員配置の最適化などにより、店舗オペレーションの負荷低減やお客に相対する接客の質の向上を図り、お客に支持されるより良い店舗空間の創造を目指すプロジェクトを追加している。

社長就任にあたり佃氏は、「私は、これまで従来にはない小売店舗における新しい顧客体験の創出を目指し、インターネットと小売の融合に挑戦してまいりました。この度、顧客最優先主義の実践により多くのお客さまに愛されるエンターテインメント性あふれる購買体験を提供してきたPPIHが、保有する膨大な各種データ、日々世界で新しく生み出される先端テクノロジー、多方面で活躍される外部の皆さまの知見を活用し、今まで以上の顧客体験の進化を目指すというマシュマロ構想に深く共感し、関係者と討議を重ね、この夢を実現する仲間のひとりとして、参画することになりました」と述べている。

また、「私のこれまでの経験とPPIHの持つ多くの可能性の融合に加え、今まさに生み出されつつある多くの新しいテクノロジーや世界に散らばる多くの変革者の皆さまとも協業を進めることで、これまで以上のワクワク・ドキドキに満ちた新しい顧客体験の創造を挑戦してまいりたいと考えております」とコメントしている。

今後、各マシュマロの状況については「おいしいマシュマロ通信」を通じて、自社ホームページなど、最適なさまざまな媒体を通じて定期的に発信するという。

■佃慎一郎(つくだ しんいちろう)氏の略歴
1997年7月:アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社
2001年12月:nLinks 入社
2004年4月:アイスタイル入社
2004年9月:同社取締役就任
2008年2月:コスメネクスト 代表取締役就任
2011年4月:コスメ・コム 代表取締役就任
2012年5月:アイスタイルビューティーソリューションズ取締役就任
2014年7月:同社代表取締役就任
2015年9月:ビービット 取締役就任
2017年7月:ティー 代表取締役就任(現任)
2018年8月:ディヴォートソリューション 取締役就任(現任)

PPIH 決算/6月期売上高2兆円突破、35期連続の増収・営業増益

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