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キユーピー/withコロナ対応「ストック惣菜・調味料」売上150億円目指す

2020年09月04日 15:40 / 経営

キユーピーは9月4日、 新規事業「フレッシュストック」のオンライン記者会見を開催した。

<長南収社長>
長南収社長

新型コロナウイルス感染症の影響で加速した食ニーズの変化に対応するため、業務用食材などで培ったキユーピーグループの強みを生かした惣菜、調味料、たまご商品を家庭向け市場に投入。通常の生鮮・惣菜やレトルトと違い、日持ちがするためストックでき、かつ味の「フレッシュさ・作り立て感」を重視した新商品となる。

低温売場向け「惣菜」「調味料」「たまご」商品の3本柱の構成で、今秋からテスト販売を開始。来春、本格的に市場に導入し、2024年には売上150億円を目指す。

<フレッシュストックでwithコロナのニーズの変化に対応>
フレッシュストック全品

長南収社長は、「共働きの増加、withコロナの生活環境の変化で、スーパーなどでの買物時間は、従来に比べ15~30分程度に短縮している。小さな子どものいる家庭では、買物回数をなるべく週1回にしたいといったストック需要があり、食と買物ニーズの変化が起きている」。

「新型コロナ流行前から、調味料、たまご、サラダ・惣菜を融合した新規市場を開拓できないかと考えていたが、新型コロナがこの戦略を加速することを決定付けた。業務用で培った商品、ノウハウを内食にも活用。スーパーの低温売場でまとめ買いでき、手間をかけずにおいしいものを食べたいといったお客様視点の商品開発を行っていきたい」と力強く語った。

「フレッシュストック」事業の新商品の第1弾は、グループ各社が販売し、キユーピーが企画開発。調味料、パッケージ惣菜、たまご商品の3つの柱を青果売場、精肉・鮮魚売場、惣菜売場の3つの売場で販売する。

<「フレッシュストック」は3つの売場で展開>
フレッシュストック

青果売場用調味料2品を9月16日から、キユーピーグループのサラダクラブが全国販売を開始する。精肉・鮮魚売場、惣菜売場向け商品についても、今秋からテスト的に市場に順次投入していく。

<藤原かおり上席執行役員>
藤原かおり上席執行役員

藤原かおり上席執行役員 新規市場開発担当は、「キユーピーには長年育成してきた優れた商品がたくさんある。withコロナの生活環境の変化に合わせ、商品価値の伝え方を変え、お客様の悩みに寄り添い、共感できる商品を提案したい。テレワーク時のランチ、すぐ用意できる夕食など、ストックできる惣菜、アレンジでメニューが広がる調味料、即食のたまご食材で顧客ニーズに応えていく」と説明した。

ストックできる惣菜、アレンジでメニュー広がる調味料・食材

「フレッシュストック」は調味料、パッケージ惣菜、たまご商品の3つの柱を用意しており、9月16日、「のせる野菜 きざみ玉ねぎ」「のせる野菜 おろし大根」(各200ml、参考小売価格税別298円)を発売、青果売場で紹介する。

<のせる野菜を青果売場で紹介>
青果売場で紹介

生野菜換算で40%以上の野菜を配合し、具材感をしっかりと味わえる野菜たっぷりの調味料。野菜本来の味を感じられるシンプルな味わいにすることで、どんな料理にも合わせることができるという。

「きざみ玉ねぎ」は、昆布だしとかつおだしを合わせた優しい味わいで、大小さまざまなカットの玉ねぎを配合することで、手作りのような自然な食感。「おろし大根」は、ゆずの爽やかな香りを加えたポン酢仕立てで、ふんわり感と繊維の食感が残るようにおろした大根を使用した。

<千切りキャベツと「のせる野菜」のアレンジレシピ>
アレンジレシピ

千切りキャベツといったパッケージサラダなどを活用することで、「のせる野菜」で楽しめるアレンジレシピを提案する。

<わたしのお料理を鮮魚売場で紹介>
わたしのお料理

また、「わたしのお料理 きざみ玉ねぎ」「わたしのお料理 おろし大根」(各200ml)などを精肉・鮮魚売場に投入し、旬の素材を見ながらその日の献立を決められる売場創りを提案する。

いつも同じ味になりがちな食材・料理も、「わたしのお料理」シリーズを活用することでアレンジ。地域特産、流通一押し素材などとのコラボレーションも図っていく。10月以降、テスト販売をスタートする予定だ。

賞味期限30日、ストックできる「惣菜」

<惣菜売場で展開中のストックできるパッケージ惣菜>
パッケージ惣菜

総菜売場では、デリア食品の「あしたのお惣菜 チキンと3種豆のトマトソース煮込み」「あしたのお惣菜 チキンと豆のごま豆乳クリーム煮込み」「あしたのお惣菜 揚げ物にあうソース タルタルソース」といった冷蔵で30日間保存できる「パッケージ惣菜」を8月末からテスト販売を開始した。

中食惣菜市場に「フレッシュストック」という新価値を創出。レトルトと違い「色調や風味で作り立ての煮込み感を残すことができる」加熱殺菌で処理し、おいしさと日持ちを両立させている。

割らない、剥かない、調理しない即食「たまご」

玉子商品の第1弾は「殻無しゆでたまご」。即食・アレンジといった多様なニーズに対応する。今年4月からコンビニエンスストアなどで「そのままパクっと食べられるゆでたまご」(1個入)をテスト販売。「味付けたまご」(5個入)も関西テスト販売を予定している。

■「のせる野菜」を使ったアレンジレシピ
https://www.saladclub.jp/recipe/

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