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ユニ・チャーム/鹿児島県志布志市と使用済み紙おむつのリサイクル実証実験開始

2016年12月06日 10:40 / 経営

ユニ・チャームは12月6日、地球環境保全と経済的成長を両立する事業活動の一環として、使用済み紙おむつからパルプを再生する再資源化技術を活用した実証試験を開始する協定を鹿児島県志布志市と締結した、と発表した。

今後、志布志市との共同により、使用済み紙おむつの最適な収集方法とそのリサイクル技術の構築に向けた実証試験を開始する。

同社は、志布志市が主体となっている18の団体・個人から構成された「使用済み紙オムツ再資源化推進協議会」に2016年5月より参画。

志布志市、そおリサイクルセンター(大崎町)、同社の3者間で使用済み紙おむつの収集とリサイクルに関する協定を11月1日に締結し、使用済み紙おむつの再資源化を目指した実証試験段階へ入る。

ユニ・チャームが開発した使用済み紙おむつの再資源化へのリサイクル技術を「そおリサイクルセンター」へ供与し、具体的な実証試験を行う。

リサイクル処理自体についても、既存技術の改良を含め、よりリサイクルしやすい処理技術の開発についても共同研究を開始する。

ユニ・チャームの開発したリサイクル技術は、使用済み紙おむつから低質パルプを回収した後、独自のオゾン処理を加える。これにより、再利用の工程で設備不具合の原因となる、紙おむつには欠かせない素材の高分子吸収ポリマー(SAP)を酸化させて水と二酸化炭素にまで分解し、バージンパルプと同等の衛生的で安全な上質パルプへと再資源化が可能となった。昨年完成させた基本技術を活用して実証試験を行う。

志布志市は10万人以下の人口規模の市だが、ここ数年、一般廃棄物のリサイクル率が市単位では国内1位。焼却ではなく埋め立て処分を実施しており、リサイクルには力を入れているが、リサイクル率は76%と高止まりしているのが現状。

さらに、埋め立てごみに占めるおむつの割合は20%に上っており、同市は環境に優しい紙おむつの再資源化の実現に期待を寄せている。

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