2023年の倒産/「増える」と回答、アパレル小売がトップ

2023年06月21日 15:22 / 経営

東京商工リサーチが6月21日発表した第28回「新型コロナウイルスに関するアンケート」によると新型コロナウイルスの発生は、企業活動に影響を及ぼしているか聞いたところ、「影響が継続している」は36.4%(6191社中、2257社)となった。

前回調査(4月)の46.1%より10ポイント近く改善し、過去最低を更新した。「影響が出たがすでに収束した」は過去最高の40.1%(2486社)。

規模別では、「影響が継続している」は、大企業が34.3%(803社中、276社)、中小企業が36.7%(5388社中、1981社)。前回は、それぞれ過去最低の43.0%、46.5%だったが、いずれも更新した。

さらに、2023年度自社の属する業界の倒産見通しを聞いたところ、「増える」は57.3%(4989社中、2861社)、「減る」は5.0%(254社)、「変わらない」は37.5%(1874社)だった。

<「増える」と回答アパレル関連がトップ2>
アパレル関連がトップ2

「増える」と回答した企業が多かった業種(全企業、中分類、回答母数10以上)は、アパレル関連がトップ2を占め、「織物・衣服・身の回り品小売業」が86.6%(15社中、13社)、「繊維工業」が81.6%(49社中、40社)となっている。

「減る」と回答した企業が多かったのは、「道路旅客運送業」の27.2%(11社中、3社)、「宿泊業」の20.0%(20社中、4社)、「広告業」の18.5%(27社中、5社)など。

今年5月の売上高を聞いたところ、「影響が継続している」、「影響が出たがすでに収束した」と回答した企業のうち、3607社から回答を得た。「100以上」は62.1%(2241社)で、37.8%が前年割れ(減収)だった。前回(4月)は、それぞれ61.3%、38.6%だった。

5月の売上高が前年同月と比べて半減(50以下)した企業を業種別で分析(全企業、業種45分類、回答母数10以上)。人流が回復するなか、業績回復が遅れている業種のうち、「売り上げ半減率」が最も高かったのは、アパレル小売りの「織物・衣服・身の回り品小売業」で16.6%(12社中、2社)。以下、「機械器具小売業」の13.0%(46社中、6社)、「各種商品卸売業」の10.5%(19社中、2社)と続いている。

<「売上半減」アパレル小売がワースト>
アパレル小売がワースト

規模別の「減収企業率」は、大企業が32.8%(402社中、132社)、中小企業は38.5%(3205社中、1234社)となった。前回はそれぞれ31.4%、39.5%だった。

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