イトーヨーカ堂／都内3店舗で家庭系廃食用油の回収開始

2023年08月03日 16:59 ／経営

イトーヨーカ堂は8月3日、東京都と廃食用油回収促進に係る事業の協定を締結した。

＜油回収に用いるリターナブルボトル＞

同事業は、持続可能な航空燃料（Sustainable Aviation Fuel、以下、SAF／非化石原料から製造する航空燃料）の原料となる、廃食用油の回収キャンペーンなどを東京都と事業者が共同で実施することで、「ゼロエミッション東京」の実現と航空業界のカーボンニュートラル推進に貢献することを目的としたもの。同7日から東京都内のイトーヨーカドー3店舗で、家庭系廃食用油の回収を開始する。

従来の家庭系廃食用油の回収の多くは使用済みペットボトルによって行われていたが、今回、専用リターナブルボトルを使用することで、ゴミを発生させない取り組みとなる。同ボトルは、洗浄して繰り返し使用することが可能だ。収集された家庭系廃食用油は、吉川油脂と連携して、石鹸・インク溶剤などの製造に活用することで再利用していく。なお、回収された家庭系廃食用油の一部は、ENEOSによりSAF原料としての活用を検討するという。

回収店舗は、イトーヨーカドー曳舟店（墨田区京島）、イトーヨーカドー木場店（江東区木場）、イトーヨーカドーアリオ北砂店（江東区北砂）。家庭系廃食用油の回収を希望する顧客に、店舗で専用リターナブルボトルを配布し、店舗レジまたはサービスカウンターで対面にて回収する。この回収スキームは、今年の2月に実施した「イトーヨーカドーネットスーパー西日暮里店」での実証実験をモデルケースにしており、今後は、グループ各社の店舗（セブン‐イレブン・ヨーク・デニーズなど）も廃食用油の回収拠点として参加を検討するという。