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野村佃煮ほか1社/民事再生法の適用申請、負債計45億円

2024年02月13日 15:08 / 経営

東京商工リサーチによると、野村佃煮(京都府宇治市)と関連会社の東京野村(東京都文京区)は2月13日、東京地裁に民事再生法の適用を申請、同日、保全・監督命令を受けた。

負債は、野村佃煮が債権者272人に対して約39億円、東京野村が債権者19人に対して約6億円で、2社合計約45億円。

野村佃煮は、1931年創業の老舗佃煮製造業者。「京佃煮野村」の屋号で知られ、佃煮を中心に煮豆や総菜、おせち料理の製造販売を手掛けていた。

百貨店やスーパーなど幅広い販路を形成し、2012年3月期には売上高約50億5100万円を計上していた。

しかし、需要の減少とともに売り上げが落ち込み、2020年3月期は売上高が約39億9100万円、約9700万円の赤字となった。

新型コロナウイルス感染拡大以降は、インバウンド需要の低下からさらに業績が悪化。2023年頃からは不採算事業からの撤退などにより再建を目指していたが、収益の改善が遅れ、今回の措置となった。東京野村は、東京都や神奈川県などの店舗運営のほか、東日本エリアのスーパー向けに卸売りを手掛けていたが、野村佃煮に連鎖した。

今後の資金繰りは三井住友銀行からDIPファイナンスの融資枠の設定を受け、早急にスポンサー選定手続きを開始。事業譲渡などによるスポンサー支援で事業継続を目指すという。

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