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「飲食店」倒産/23年は過去最多の802件、業種別トップは「居酒屋」

2024年04月04日 15:40 / 経営

帝国データバンクは4月4日、2023年度の「飲食店」倒産は802件で2019年度(784件)を上回って過去最多となったと発表した。

業態別では「居酒屋」「中華料理・ラーメン店」が過去最多になった。

同社は、「飲食店」の倒産発生状況について調査・分析を実施、集計期間は3月31日まで。負債1000万円以上の法的整理による倒産を対象とした。

<飲食店の倒産件数推移>

業態別(11業態)にみると、最も多かったのは居酒屋を主体とする「酒場、ビヤホール」(207件)で、ラーメン店などの「中華料理店、その他の東洋料理店」(130件)、「西洋料理店」(90件)、「バー、キャバレー、ナイトクラブ」(72件)が続いた。深夜時間帯での営業店舗が多い「酒場、ビヤホール」と「バー、キャバレー、ナイトクラブ」を合わせると279件となり、飲食店全体の34.8%を占めた。

「酒場、ビヤホール」と「中華料理店、その他の東洋料理店」の件数が過去最多となって全体を押し上げたほか、コロナが発生した2020年度以降の4年間では11業態中7業態で最多となった。都道府県別でみると、東京(129件)、大阪(95件)、兵庫(72件)などで多く、上位5都府県で全体の50.4%を占めた。

<業態別の倒産件数推移>

コロナ前の2019年度に784件にまで増えた飲食店の倒産は、コロナ禍でのゼロゼロ融資や休業・時短営業に伴う協力金などによって、2022年度は514件にまで抑制された。一方、コロナが収束に向かい多くの飲食店が賑わうようになったものの、2022年度以降の光熱費や各種食材の価格高騰、人手不足の深刻化、賃上げ対応など新たな経営課題が噴出し、採算が確保できずに事業継続を断念する事業者が急増している。

■2023年度の飲食店倒産
https://www.tdb.co.jp/report/index.html

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