セガサミーHD/シーガイアを投資ファンドのフォートレスに譲渡
2024年05月10日 12:20 / 経営
セガサミーホールディングスは5月10日、連結子会社のフェニックスリゾートの株式を、Fortress Investment Group LLC(Fortress)の関係会社である夕顔合同会社に譲渡すると発表した。
セガサミーHDは、Fortressに対して、自社が所有するフェニックスの普通株式の全てを譲渡し、フェニックスはセガサミーHDの持分法非適用関連会社となる。また全株式譲渡後、フェニックスが新たに発行する種類株式を取得し、20%の議決権を保有する。今回、Fortressの意向により、株式譲渡価額と取得価額は非開示とする。
2012年、セガサミーHDは当時参入を目指していた統合型リゾート施設の開発・運営に活かすため、大規模施設の運営ノウハウの獲得を目的としてフェニックスを完全子会社化し、子会社化以降は、フェニックスと緊密に連携して企業価値の向上に取り組んきた。その結果、2023年3月期から、二期連続でグループに参画して以降最大の売上高を更新し、営業利益の黒字化を達成するなど、日本有数の複合型リゾート施設としてのプレゼンスを確立するとともに、収益性の回復も実現した。
黒字化達成後もフェニックスのさらなる企業価値向上に向けたさまざまな施策を検討してきたが、そのなかで、ホテル・リゾート事業において豊富な経験、知識を有するFortressを戦略的パートナーとして迎え、保有するフェニックス株を譲渡し、Fortressがフェニックスの運営を主導することがフェニックスの企業価値最大化のために最善であると判断した。
Fortressは、2011年以降日本国内で176棟、2万7457室ものホテルを取得しており、2021年にはかんぽの宿、2022年には熱海の老舗ホテルたるホテルニューアカオといった地域に根差したホテル事業の経営にも参画している。また、Fortressのホテル事業の中心であるマイステイズ・ホテル・マネジメントは、多数のホテル、レジャー施設の事業改革を成功に導いた実績がある。
株式譲渡により、フェニックスの運営において、マイステイズと連携するとともに、建物・施設毎に必要な戦略的改装プランを策定し、稼働率の改善、ターゲット層の拡大を目指す。Fortressの支援の下、引き続き現従業員にフェニックスの運営に携わってもらうとともに、地域企業・住民と協働して「シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート」や「フェニックスカントリークラブ」ブランドの有するポテンシャルを最大限発揮させることでフェニックス全体の企業価値向上を実現することができると判断している。
引き続き、戦略的パートナーシップ契約に基づき、セガサミーHDは、フェニックスのさらなる成長、企業価値向上を支援する。 なお、株式譲渡に伴い、2025年3月期において特別利益として株式譲渡益を計上する見込みだ。
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