マツキヨココカラ/新中計を策定、31年3月期売上高1.3兆円以上目指す
2025年05月12日 14:04 / 経営
マツキヨココカラ&カンパニーは5月9日、中期経営計画(2026年3月期~2031年3月期)を発表した。
同社は、2021年の経営統合時に策定した 2026年3月期を最終年度とする中期経営目標について、特に重要視している収益性・資本効率に関する重要指標を早期に達成した。2025年3月期に営業利益率7.7%、ROE10.6%を実現した。
また、少子高齢化、地政学リスク、デジタル技術の進展など経営環境が大きく変化していることから、従来の中期経営計画の最終年度を待たず新中計を策定したという。
計画最終年度の2031年3月期には、売上高は1兆3000億円(オーガニックグロース、M&Aなどによるよるものは含まない)、EBITDAマージン13%以上、ROE12%以上、配当性向(連結)50%、DOE6%を目指す。
<経営指標>
実績 (2025年3月期) |
従来のグループ経営目標 (2026年3月期) |
新グループ経営目標 (2031年3月期) |
|
売上高(オーガニックグロース) | 1兆616億円 | 1兆5,000億円 | 1兆3,000億円 |
+ 連合体構想(M&Aなど) | +α | ||
営業利益率 | 7.7% | 7%以上 | ― |
EBITDAマージン | 9.9% | ― | 13%以上 |
ROE(自己資本当期純利益率) | 10.6% | 10%以上 | 12%以上 |
配当性向(連結) | 32.9% | 30%以上 | 50% |
DOE(純資産配当率(連結)) | 3.5% | 3% | 6% |
従来のグループ経営目標(2026年3月期)は、M&Aなどの連合体構想を含んだ目標値(1兆5000億円)を設定していた。
今回の新たなグループ経営目標では、オーガニックグロースによる売上高を明確にするため、連合体構想分を「+α」として分けて設定し、新たな目標値とした。
さらに、ROEは目標を10%以上から12%以上へと引き上げ、より高い収益力の向上、財務健全性と資本効率の両立を柱とする。
配当性向は、株主への利益還元を経営の最重要項目の一つと位置づけており、累進配当を基本に、新たな目標として30%から50%に引き上げている。
実現のため、三つの重点戦略を設定した。
プラットフォームビジネスの強化、価値共創に向けたビジネスインフラへの投資、企業価値向上に資する持続可能な経営を推進する。
プラットフォームビジネスでは、同社の強みである魅力的な商品・サービス、価値や体験、大都市圏を中心とした店舗網、1.5億超の顧客接点などを活用。ドラッグストアと調剤事業のシームレスな連携による顧客利便性向上と、BtoBを含む事業領域の拡張を進めていく。
また、システム投資、大都市圏を中心とする重点エリアへの出店強化、M&A推進による事業規模拡大、調剤併設化、海外事業の強化に投資する。
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