モスバーガー/スイーツでティータイム需要開拓、冷凍ライスバーガーなど物販も強化
2025年03月13日 10:30 / 経営
「モスバーガー」を展開するモスフードサービスは3月12日、商品方針発表会を開催し、2025年度の販売戦略や来店頻度向上策などについて説明した。
中村栄輔社長は「当社では昨年春から商品のグラデーション戦略をスタート。『レギュラー商品』に加え、付加価値を高めた『プレミアム商品』、『超プレミアム商品』の3価格帯の品ぞろえを進めてきた」と説明。
「プレミアム商品」では、昨年3月に発売した国産牛100%使用のパティを使用した「新とびきり」シリーズが好調で、1年間で1600万食を突破。
「プレミアム」商品の売れ行きが好調であることを受け、3月19日には「新とびきり」シリーズから期間限定の新商品「新とびきりトマト&レタス」(670円)を発売する。
2025年度の来店頻度向上策として、ランチとディナーの間の時間帯を強化していく。
その一環として、15時以降限定のスイーツとして「ふんわりスフレパンケーキ」(520円)を3月19日に発売。また、同日には「熱々 よもぎボール」(3個入り・260円)も投入し、ティータイムの来店促進を狙う。
さらに「新とびきり」シリーズからパティを2枚使ったボリューム重視の「ダブル」を展開することで、ディナーでの利用にも対応していく。
上席執行役員マーケティング本部長の千原一晃氏は「モスバーガー全店でティータイムの需要に応えていきたい。ディナーについても『ダブル』を投入し、夜のご馳走需要に応えていく」と狙いを述べた。
また、これまではテレビCM中心だった訴求ではなく、お客一人ひとりに合わせた1to1マーケティングを推進する。
例えばネット注文会員のうち購入頻度が減少している会員に対してクーポンを配布して再購入を促すなど、各自の購入状況に合わせた施策を実施していく。
物販カテゴリーの強化も行う。店頭で販売している冷凍ライスバーガーの品ぞろえを拡充するほか、キャラクターとのコラボグッズの展開なども仕掛ける。
なお、同社は3月19日から、全94アイテムのうち44アイテム(全体の約47%)を10~30円値上げする。
これについて中村社長は「(価格を)上げていかないことには、家賃や光熱費、人件費を吸収できない」と説明し「価格を少しでも上げても、お客様に理解していただいて来ていただく。客数は(前年度比で)100%を目標にしている」と述べた。値上げをしても、客数は2024年度と同程度を目標に据える。
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