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ダイバーシティ東京/ロボットが3か国語で接客、おすすめの店舗を紹介

2017年02月17日 19:25 / トピックス

日立製作所、日立ビルシステム、三井不動産の3社は2月17日~24日、東京・お台場の「ダイバーシティ東京プラザ」で、ヒューマノイドロボット「EMIEW3」の多言語対話機能と自律走行機能を活用した店舗案内サービスの実証実験を行う。

<レストランコンシェルジュとして実験>
レストランコンシェルジュとして実験

日立が開発したヒューマノイドロボット「EMIEW3」が、レストランコンシェルジュとなり、お客へ「ダイバーシティ東京 プラザ」の店舗や商品メニューなどの情報案内、目的地への案内を、フードコートや館内で行う。

EMIEW3は、店舗や公共施設において、サポートを必要とするお客のもとに自ら移動し、接客・案内サービスを行うことを目的に開発したヒューマノイドロボット。

頭部に14個のマイクを設置し、雑音やBGM、対話者以外の会話などがある状況でも、対話者と音声で対応できるのが特徴となっている。

<EMIEW3>
EMIEW3

増加するインバウンドのお客へも対応できるよう、実証実験での対応言語は英語・中国語・日本語の3か国語とした。

2016年9月からEMIEW3は、羽田空港で実証実験を開始し、これまで東京駅、ノジマなどで、人との対話を通じた案内サービスの実験を行っていた。

羽田空港で行った実験では、約2000会話に対応した。これまでの実験で、人の言葉の言い回しのデータを蓄積し、音声認識の精度と回答の精度が上がっているという。

これまでの実験では、ロボットに聞きたい目的の場所が明確にあり、その場所をロボットが教える内容だった。

今回は、単に目的の場所や店を教えるのではなく、レストランやカフェを利用するシーンやラーメンなどの食事のカテゴリーから、ロボットがおすすめの店を紹介する機能を加えた。

<施設案内は英語にも対応>
施設案内は英語にも対応

ダイバーシティ東京では2階フードコートで実験を行っているが、フードコートは混雑することが多いため、6階のレストラン街の情報もロボットに蓄積した。

将来的には、店舗の混雑状況をリアルタイムにロボットと連動させ、すぐに利用できる店舗を紹介することも検討している。

<施設案内の様子>
施設案内の様子

また、ダイバーシティ東京周辺の観光スポットや駅などの周辺情報もロボットにもたせた。館内情報だけでなく、周辺情報も持つことで、案内できる内容の拡大を図った。

4月14日~4月21日には、3階総合案内所付近で、お客との対話に応じて、EMIEW3がフロア内を走行し、特定の目的地まで案内する実証実験を予定している。

EMIEW3の高さは90cm、重さは約15kgで、日本人の5歳児の平均伸長の1m10cm、体重18kgよりも小さい設計としている。

移動実験の場合、歩行者との衝突の可能性もあるため、もし衝突しても人間がケガをしない物理的な大きさを考慮しているという。

三井不動産は「具体的にロボットを活用する計画はまだないが、多言語対応などロボットに期待できる役割がある。実証実験の場を提供することで、社会的にも有用性の高いロボットの開発に役立ちたい」という。

3社はこの実証実験を通して、商業施設を訪れる多様なお客の店舗選び・商品選びのサポートを行い、接客・案内サービスの向上を目指す。

■EMIEW3
http://www.hitachi.co.jp/rd/portal/highlight/robotics/emiew3_01/

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