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惣菜市場/売上1位はセブン9555億円、3位はファミマ4141億円

2017年10月20日 19:58 / トピックス

TPCマーケティングリサーチは10月20日、スーパー惣菜/CVS・FF市場商品戦略・開発動向についての調査結果を発表した。

2016年度のスーパー惣菜・CVS・FF市場は、3兆6763億円(前年比3.3%増)となった。

<企業別売上ランキング>
企業別売上ランキング

企業別売上高では、セブン-イレブンが9555億円(5.3%増)でトップとなった。2位はローソン4175億円(4.8%増)、3位はファミリマート4141億円(4.2%増)、4位はイオンリテール1807億円(1.2%増)だった。

売上トップのセブン-イレブンは、積極的な出店戦略により、全国1万9000店の圧倒的な店舗網と167か所の専用工場を保有している。

ローソンは、カウンターFFが引き続き好調なほか、健康志向への対応として品ぞろえを強化したサラダとスープが、女性層を中心に売上を伸ばしている。

ファミリーマートは、「中食構造改革」によって品質向上を進めた、おにぎり、サンドイッチ、カウンターFFが好調に推移した。

おにぎりとサンドイッチについては、2015年から重点的に改良を重ねており、2016年度の刷新後はともに過去最高の日販を記録している。

イオンリテールは、改装店舗を中心に集客拡大が進んだことで、揚げ物、サラダ、洋惣菜などが好調に推移した。

サークルKサンクスは、FF食品のリニューアルを例年よりも1か月前倒しで行ったことが奏功し、プラスに推移した。

カテゴリー別では、調理麺が4.3%増と好調に推移した。調理麺は、例年より1か月早く販売を開始した冷やし麺や、人気ラーメン店とのコラボ商品などが売上を伸ばし、前年実績を大きく上回っている。

<スーパー惣菜・CVS・FF市場推移>
スーパー惣菜・CVS・FF市場推移

2016年度のスーパー惣菜・CVS・FF市場は、3兆6763億円(3.3%増)となった。高齢者や単身世帯、共働き世帯の増加による中食需要の拡大に伴い、好調な成長が続いている。

分野別では、CVS・FFが構成比64.7%の2兆3803億円(3.7%増)、スーパー惣菜が35.3%の1兆2960億円(2.6%増)となった。

CVS・FF市場は、カウンターFFにおける、おかず・おつまみ惣菜の拡充、一食完結型のサラダ・スープの開発、チルド惣菜の刷新など、共働き世帯や単身世帯の夕食シーンを狙った各社の取り組みが奏功し、需要を獲得した。

スーパー惣菜市場は、コロッケや豚カツ、唐揚げなどの揚げ物類が引き続き好調に推移し、市場をけん引した。

サラダが健康志向の高まりを背景に、順調に売上を伸ばしたことも、市場拡大に寄与した。

一方で和惣菜は、シニア層や単身世帯の増加により、小量目商品が伸長しているものの、一品あたりの単価が低いことから、売上としては微増にとどまる結果となった。

<スーパー惣菜/CVS・FFの市場予測>

2019年度のスーパー惣菜/CVS・FF全体市場は4兆2015億円となる見通し。引き続き共働き世帯や単身世帯の増加に伴う中食需要の拡大により、今後も堅調な成長が見込まれる。

チャネル別にみると、CVS・FF市場は、2兆7674億円(16.3%増)と好調に推移する見通し。

CVSは徒歩圏内で、買い物ができる利便性から、時短を求める共働きの主婦や遠出が困難な高齢者の利用が拡大している。

近年はこうした層をターゲットに、これまでCVSのシェアが低かった揚げ物・焼き物を含む一般惣菜の展開を本格化する取り組みが活発化しているため、今後も市場成長が期待できる。

一方、スーパー惣菜市場は1兆4341億円(10.7%増)と比較的ゆるやかな推移となる見通し。

CVSの台頭により業態を超えた競争が激しさを増す中、スーパー各社は、生鮮素材の活用や店内調理によりできたて惣菜の提供など、スーパーならではの取り組みを進めることで、需要の獲得を図っている。

今後は、健康訴求や家庭での調理が難しい本格メニューなど、付加価値を高めた商品の開発を強化するとともに、売場の人員確保や店舗オペレーションの効率化といった人手不足の課題を解決することで、さらなる売上拡大につながることが見込まれるという。

調査対象は、スーパー惣菜は、米飯類(寿司、弁当、おにぎり、他)、和惣菜(煮物、和え物など)、中華惣菜(餃子、エビチリなど)、洋惣菜(グラタンなど)、サラダ(野菜サラダ、ポテトサラダなど)、揚げ物(コロッケ、フライなど)、焼き物(焼鳥、焼魚など)。

CVS・FFは、米飯類(弁当、おにぎり、寿司他)、惣菜(サラダ、スープ他)、調理パン(サンドイッチ他)、調理麺(パスタ、冷やし麺、ラーメン他)、カウンターFF(フライドフーズ、おでん、肉まん他)。

調査対象企業は、イオンリテール、イトーヨーカ堂、ユニー、西友、ライフコーポレーション、イズミヤ、平和堂、関西スーパーマーケット、セブン-イレブン・ジャパン、ローソン、ファミリーマート。

■2017年スーパー惣菜/CVS・FF商品戦略・開発動向総調査
http://www.tpc-osaka.com/fs/bibliotheque/mr110170377

■問い合わせ
0120-30-6531

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