くら寿司/新AIカメラシステム全店導入、迷惑行為を検知
2023年03月02日 11:18 / IT・システム
くら寿司は3月2日、寿司レーン上の迷惑行為を検知する「新AIカメラシステム」を全店に導入した。
回転レーン上に設置したAIカメラが、回転レーンを流れる寿司カバーの不審な開閉を検知すると、本部でアラートが鳴り、本部担当者が該当店舗責任者に電話連絡。連絡を受けた店舗は、異常が検知された皿を速やかに撤去し、該当の顧客に声がけするという。
本部(埼玉県・大阪府)には約20人の担当者を配置。常時6~7人の担当者が対応する。
AIカメラは、すし皿をカウントし会計に反映させるため、2021年に全店舗で導入した。
今回、このAIカメラの機能を拡張し、セキュリティー対策を強化する。
岡本浩之取締役広報・マーケティング本部長は「今年1月から各社で明らかになった迷惑行為は、セルフシステムに支えられた外食産業全体にとって、大きな危機となっている。回転すしは、回転レーンをすしが流れ、目で見て楽しく、ウインドウショッピングのような選ぶ楽しさというエンタメ要素も重要。当社はこの回転レーンを安全・安心に運営するため、新システムを導入した。システムは従来から基本的に内製化していたため、ソフトウエアのバージョンアップの対応など約1カ月と短期間で、コストも抑えながら、対策を充実させることができた」と述べた。
また、店内をカメラで撮影し、防犯対策にも使用している「店舗遠隔支援システム」を活用し、迷惑行為発生時の録画記録、対応中の店舗の様子も確認。警察への通報も迅速に対応できる体制を整備している。
新システム導入によるマニュアルの改善も行っており、顧客への声掛けは責任者が行うなど定めたとしている。
同社では空気中のほこりやウイルスなどからすしを保護するため、抗菌すしカバー「鮮度くん」を2011年11月から導入。「店舗遠隔支援システム」は2003年に採用開始し、くら寿司全店舗の店内映像、運営状況をリアルタイムで管理している。担当者が店舗の様子を常時チェックし、異常や気になることがあれば店舗と連携して、店舗運営を支援している。
システムの内製化は10年以上前から推進しており、DXソリューション部は、店長経験者など実店舗の運営を知る社員とシステム系の社員がともに在籍しており、リアルな店舗運営に適切なシステム構築を行っているという。
さらに、岡本氏は、「しょう油をなめるなど什器類へのいたずらの不安に対応するため、お客様が入れ替わると、什器類を取り換える対応を108店舗で実施中だ。5月までには全店舗で行う」としている。
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