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アマゾン/三井不動産グループと協業で再配達削減、置き配を推進

2023年03月02日 15:30 / EC

アマゾンジャパンは3月2日、三井不動産レジデンシャルリースと協業し、同社が運営管理する賃貸マンション(管理戸数約7万8000戸、2022年12月末日時点)に対し、建物所有者の承諾を得た物件より順次「Key for Business」を導入すると発表した。

<アマゾン、三井不動産グループと再配達削減を推進>
アマゾン、三井不動産

Key for Business(以下:KfB)は、オートロック付きマンションでの置き配の受け取りを便利にするサービス。KfBを導入したマンションでは、アマゾン委託先であるドライバーが、配送商品を持っているときに限り、配送アプリからオートロックを解除して入館し、注文者指定の場所に商品を届ける。

KfBを導入したマンションでは、ドライバーがそのマンションに届ける商品を持っているときのみ、配送アプリにロック解除ボタンが表示される。ドライバーが配達を完了すると、ロック解除機能は無効となる。

これにより注文者は、不在時や在宅中で手が離せないときでも、置き配で商品を受け取れる。同時に、再配達による配送ドライバーの負担軽減にもつながる仕組みだ。KfBは2021年3月に開始した。

KfBの導入には、オーナーや管理会社にあらかじめ許可を得て、マンションのドアを制御するシステムにKfB専用の機器を設置する。工事の所要時間は60分で、費用はアマゾンが負担し、利用者の初期費用・月額利用料は無料。機器の接続による電気代年間約1000円はオーナーもしくは管理会社の負担となる。

<シング アマゾンロジスティクス事業本部部長>
シング アマゾンロジスティクス事業本部部長

アマゾンジャパンのアヴァニシュ・ナライン・シング アマゾンロジスティクス事業本部部長は「KfBは2021年3月に日本で開始し、現在は19都道府県、2022年末時点で5000棟以上のマンションに、KfBの設置が完了している。採用したマンションでは、再配達を80%以上削減する効果をあげている。今年はさらに2500棟への導入を目指している。再配達削減で、お客様の利便性向上と同時にドライバーの負担を削減したい。三井不動産レジデンシャルリースとの協業で、多くの学びを期待している」と述べた。

アマゾンは、2019年置き配の実験を岐阜県多治見市で開始。2020年本格展開、2023年現在注文者の75%が置き配指定サービスを利用している。

置き配対象地域は北海道、宮城県、埼玉県、茨城県、栃木県、千葉県、東京都、神奈川県、静岡県、群馬県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、滋賀県、広島県、福岡県。

<三井不動産レジデンシャルリースの中村経営企画部長>
三井不動産レジデンシャルリースの中村経営企画部長

三井不動産レジデンシャルリースの中村誠経営企画部長は「マンションでのEC利用に向け、宅配ロッカーも設置しているが、ロッカーが埋まっていると再配達になってしまう。今回の協業で、オートロックのマンションでも置き配を利用しやすくし、お客様の選択肢を増やしたい」としている。

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