ベルーナ/3月期増収増益、ホテル事業・アパレルが好調
2025年05月14日 15:31 / 決算
ベルーナが5月13日に発表した2025年3月期決算によると、売上高2108億5600万円(前年同期比1.2%増)、営業利益118億8700万円(21.5%増)、経常利益132億5500万円(12.0%増)、親会社に帰属する当期利益87億9700万円(50.7%増)となった。
売り上げ面は、プロパティ、アパレル・雑貨、その他、データベース活用が増収を計上している。
利益面では、ホテル運営などのプロパティ事業、グルメ、アパレル・雑貨、データベース活用の4セグメントが増益。化粧品健康食品、ナース関連、呉服関連、その他の4セグメントが減益だった。
プロパティ事業の売上高は359億4100万円(12.4%増)となり、セグメント利益は52億5600万円(23.3%増)は、国内旅行需要やインバウンド需要が増加した。
国内都市型ホテルは、運営している全てのホテルが増収増益となり、特に札幌エリアや銀座のホテルの客室単価が大幅に上昇したという。
化粧品健康食品の売上高は138億4700万円(5.9%減)となり、セグメント利益は7億1900万円(22.4%減)。
化粧品通販事業における新規購入者の定期コース継続率低下、健康食品通販事業における定期コース顧客の継続率改善が不足し減収減益となっている。
グルメ事業の売上高は320億7300万円(1.1%減)となり、セグメント利益は12億5200万円(14.8%増)。
食品単品の売り上げが前年同期と比べ好調に推移したものの、酒ジャンルは横ばい、ギフトジャンルは苦戦した。
ワイン通販は、売り上げは前年同期と比べ微増であったものの、商品配送体制の見直し、年度後半より新規顧客の獲得が好調に推移したため収益性が改善した。
ナース関連事業の売上高は126億2300万円(2.7%減)となり、セグメント利益は4億500万円(15.7%減)。
円安の進行や原材料・資材の高止まりを受け仕入れ原価が上昇したため、収益性を重視し一部販売経路において商品価格を見直し、カタログ媒体の発行数を抑制したが減収減益となっている。
呉服関連事業の売上高は228億9700万円(1.5%減)となり、セグメント利益は12億5000万円(7.9%減)。
和装販売は、不採算店舗の閉店による売り上げ・稼働顧客数の減少などにより、減収減益。衣装レンタルは、同業他社の撤退や早期受注会の実施拡大による卒業式用のはかまレンタル受注増加、前撮りサービスの提案強化などにより増収増益だった。
アパレル・雑貨の売上高は748億3600万円(0.8%増)となり、セグメント損失は16億9600万円(前年同期は29億9200万円のセグメント損失)。
収益性を重視し紙媒体の発行数量を減らすなど広告宣伝費の抑制を図った。稼働顧客数はリピート率が計画に届かず横ばいとなったが、新規顧客数は増加している。
データベース活用事業の売上高は171億1800万円(2.4%増)となり、セグメント利益は51億6100万円(0.2%増)。
封入・同送サービス事業は、アパレル・雑貨通販事業におけるカタログ発行数が減少したものの、新たなサービスの展開や既存クライアントへの営業強化が功を奏したことなどにより増収増益だった。
フルフィルメント受託サービス事業は、新規クライアントの獲得は順調であったものの、既存クライアントの売り上げ減少やコールセンターにおける人件費の上昇などにより減収減益。ファイナンス事業は、新規顧客が前年同期と比べ効率的に獲得できたことにより、貸し付けが堅調に推移したため増収増益となっている。
次期は、売上高2146億円(1.8%増)、営業利益135億円(13.6%増)、経常利益135億円(1.8%増)、親会社に帰属する当期利益95億円(8.0%増)を見込んでいる。
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