聘珍樓/事業停止・清算手続きを開始、負債29億4900万円
2025年05月21日 13:10 / 経営
帝国データバンクによると、聘珍樓(横浜市港北区)は、「5月20日に全事業を停止し、今後は会社の清算手続きを進める」ことを掲示した。
同社は、2016年4月に設立された。1884年創業の旧・聘珍樓(2016年6月に平川物産に商号変更し、2017年3月特別清算開始命令)の事業を継承し設立された。
旧・聘珍樓は、横浜中華街で創業。現存する日本最古の中国料理店として知られ、2007年3月期には年売上高約107億9900万円を計上していた。
景気悪化などにより、2016年3月期の売上高は約65億2000万円となっていた。
リストラなどで立て直しを図っていたが改善に至らず、2016年4月に香港のファンドの出資を得て設立された新・聘珍樓に全事業を譲渡していた。
新会社は、「聘珍樓」の店名で都内(日比谷店、吉祥寺店)、大阪市、北九州市に計4店舗を展開。中華レストラン・ファストフード形式の「SARIO」を横浜中華街などで2店舗運営していた。
ブランド力を生かし、百貨店内やインターネットを通じた食品販売も手がけていた。
しかし、新型コロナウイルスの影響から客数が減少。2020年3月期は売上高約57億7200万円、当期純損失約6億2200万円を計上していた。
その後、2022年6月には別法人(新設分割によって2018年4月設立)が運営していた「横濱本店」が、債権者から破産を申し立てられ、破産手続き開始決定を受けていた。
近時の売り上げは40億円台で推移していた。2024年3月期は売上高約46億6600万円、当期純損失が約1億7700万円となるなど、5期連続の最終欠損から債務超過となり資金繰りは悪化。清算手続きを開始することとなったという。
負債は、2024年3月期末時点で約29億4900万円。その後変動している可能性があるとしている。
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