イオン/ベトナム出店加速、初の中型SCを10/4グランドオープン
2025年09月25日 14:04 / 海外
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イオンは、中型のショッピングセンター(以下:SC)業態を開発し、ベトナムでの出店を加速する。
新たな店舗フォーマットを導入することにより、2030年までに現在の約280店舗(2025年9月現在)から、3倍まで店舗網を拡大する考え。
9月25日開催されたオンライン会見で、イオンベトナムの大泉拓史チーフ・オペレーティング・オフィサー(以下:COO)は「当社はアジア、特にベトナム戦略を強化している。SC、ス―パー、コンビニ、専門店とマルチフォーマットで展開しているのが強み。今回、ハノイ・ホーチミン市以外の経済成長している地方の中核都市にも出店できるよう、中型のショッピングセンター業態を開発した」と説明した。
<イオンタンアンショッピングセンター>
※写真はイオン コーポレート・コミュニケーション部広報グループ提供(以下同)
初の中型SCとなる「イオンタンアンショッピングセンター」(ロンアン省タンアン市)を10月4日、グランドオープンする。
延床面積は約2万7000m2と、2024年にオープンした「イオンモールフエ」(約5万1000m2)の半分程度の規模となる。
来館者目標は年間約320万人だが、「9月23日にはソフトオープンし、大変盛況なため、目標は上振れるのではないか。特にデリカのすしが人気で、夕方には商品がなくなるほどだ」という(大泉COO)。
ホーチミン市の南西に位置するロンアン省タンアン市は、面積8536.5km2、人口334万人。交通の便が良く、地域間の連携が強い戦略的な立地。
GRDP成長率(2025年上半期)は9.63%(南部地域1位、全国7位)と経済成長が活発なエリアだ。
新SCは4階建てで、ストアコンセプトは「デイリーコミュニティパーク」と設定した。
GMS(衣食住、ヘルス&ビューティーケア)に加え、ファッション・雑貨・カフェ・レストラン・映画館・エンターテインメントなど30のテナントがそろう。
1階は直営の食品売り場と飲食テナント、2階はファッション・雑貨、3階は一大キッズゾーンを展開し、3~4階には映画館が入居している。
特に力を入れたのは、デリカ売り場とキッズゾーン。デリカ・インストアベーカリーは、約1000m2で併設のイートインは200席を用意している。
メコンデルタの味覚を楽しめる鍋料理(ローチュア・ンゴット、ラータイ、ラー・ンゴット・ハイ・サン)、サラダバー、韓国風ロールパン、すし、200種類を超える焼き立てパンが楽しめる。
3階は、書店、子どもの遊び場、フードコート、エンターテインメントを配置した。
特にベビー、キッズ、ティーンズ向けの幅広い商品がそろう。
無料のキッズプレイグランドも併設している。
大泉COOは「ベトナムは平均年齢が約34歳と若く、子ども連れの若い家族のニーズに対応できる商品を3階に集めた。今後、オムニチャネル化を進め、EC売上構成比を現在の5%から2030年には15%まで伸ばしたい。アプリ統合も計画している」を話した。
さらに、イオンのプライベートブランド「トップバリュ」の雑貨・住居の「ホームコーディ」の売り場(約400m2)を設けている。
10代から25歳くらいまでの若い女性をターゲットとした、トレンド・ファッションを扱う「MY CLOSET」も導入した。
そのほか、WAON会員カード、キッズクラブ、無料配達サービス、無料ギフトラッピング、無料スマートロッカー、商品保存用製氷機、外国人向けVAT還付、セルフオーダーキオスク、セルフセミレジも対応している。
なお、ベトナムの280店舗の内訳はショッピングセンター8、GMSなど45、スーパーマーケット45、コンビニエンスストア182、専門店29、薬局(ツルハ)1。
■イオンタンアンショッピングセンター
所在地:ロンアン省タンアン市
延床面積:約2万7000m2
商圏エリア:車30分圏
テナント数: 30テナント
駐車場: 車270台、バイク935台
営業時間:
総合スーパー
1階 8時~22時
1階・2階 平日10時~22時、週末と祝日9時~22時
テナント平日10時~22時、週末・祝日9時~22時
従業員:約1000人
取材・執筆 鹿野島智子
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