書店の倒産状況/2015年は18.7%増
2016年04月12日 14:10 / 経営
東京商工リサーチが発表した2015年度「書店」の倒産状況によると、2015年度(2015年4月~2016年3月)の「書店」(書籍・雑誌小売業)の倒産は19件で、2014年度(16件)より3件(18.7%増)増加した。
2013年度(13件)を底に2年連続で増加している。2015年度の全産業の倒産は8684件(9.0%減)とバブル期並みの低水準を記録し、7年連続で減少しただけに対照的な結果となった。
資本金別は、100万円以上500万円未満が8件と書店倒産の42.1%を占めた。全産業では29.0%(2524件)にとどまり、書店の倒産は少額資本金の比率が高いことがわかった。
一方、負債額は、負債1億円以上が7件(構成比36.8%)を占め、全産業平均の28.6%(2489件)と比べ、負債額の大きな倒産比率が高い。
2015年度の書店倒産のうち、負債の上位2社となった芳林堂書店(現S企画)と、興文堂書店は、ともに2016年3月に破産した出版取次の太洋社に連鎖した。
それぞれ太洋社からの支援で経営を維持していたが、2016年2月に太洋社が自主廃業を決定して以降、書籍や雑誌の入荷が困難になり、債務の支払いを迫られて事業継続を断念した。
倒産ではないが太洋社に連鎖した書店の休廃業は、17社(個人企業含む)・19店に及んだ。同社倒産の影響はさらに広がる可能性があるという。
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