スターバックスの日本上陸前調査/コンサルタントは「失敗する」と予測
2016年10月20日 20:18 / 流通最前線トレンド&マーケティング
スターバックス・コーポレーションの創業者で最高経営責任者(CEO)を務めるハワード・シュルツ氏が10月20日、新コンセプトストアを発表するため来日した。
2018年に東京・中目黒に焙煎施設を併設した国内初の体験型ストア「スターバックスリザーブロースタリー」の発表会の席上で、シュルツ氏が日本上陸の前年となる1995年当時の日本のマーケティング調査について結果を披露した。
シュルツ氏は「1995年当時は北米でしか店舗を展開しておらず、世界にはまだ進出していなかった。日本のマーケットに大きな可能性を感じて、有名なコンサルティング会社に日本のマーケティング調査を依頼した。期待をもって調査結果を聞くと、結論は日本上陸は失敗するという報告だった」と語る。
1995年当時の報告では、スターバックスは全面禁煙の店舗だが、日本の喫茶店は喫煙ができる。また、日本人は人前で物を食べたり、飲んだりすることを好ましくとらえていないため、スターバックスのコーヒーカップを持ち歩いてコーヒーを飲むことはないという報告だった。
シュルツ氏は「我々は日本での成功を強く信じていた。そうすれば我々のコーヒーの質を証明できる。常にお客さまの期待を超えることで、日本で成功することができた。いま、コンサルタントが間違っていたと証明することができる。これを次のレベルに引き上げていきたいと思う。スターバックスは会社としても一人一人の従業員も努力をして成長を続けていく」と語った。
1996年の上陸から今年で20周年を迎えたスターバックスコーヒージャパンの9月末の店舗数は約1200店で、アルバイトを含めて3万人以上が働く企業に成長した。
スターバックスコーヒージャパンの水口貴文代表取締役最高経営責任者(CEO)は、「いま公表している2020年までの1500店体制は一つの通過点で、さらに成長していきたい。現在、年間で100店を出店しており、まだまだ出店し成長できる」と述べている。
現在、スターバックスコーヒーは世界70の国と地域に2万5000店を展開している。
シュルツ氏は「日本上陸時(1996年8月2日)は、非常に暑い日でコーヒーはあまり売れないと思っていた。朝9時30分に店舗に行くとエキストラを雇っているのかと思うほど人が並んでいた。先頭に並んでいた男性は全く英語ができない人だったが、彼がダブルトールラテをくださいと注文した時、本当に大きな成功のチャンスがここにあると感じた。世界での成功は日本の成功があったからだ」と語っていた。
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