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イオンモール/3~8月増収増益、2019年度比は営業収益4.3%減・営業利益32.6%減

2021年10月05日 14:00 / 決算

イオンモールが10月5日に発表した2022年2月期第2四半期決算によると、営業収益1541億100万円(前年同期比22.3%)、営業利益196億8400万円(67.4%増)、経常利益161億8900万円(80.2%増)、親会社に帰属する当期利益128億3500万円(前期は108億6500万円の損失)となった。

新型コロナウイルス感染症の影響を受けていない2020年2月期第2四半期連結累計期間との比較では、営業収益は4.3%減、営業利益は32.6%減、経常利益は35.6%減、親会社株主に帰属する四半期純利益は24.7%減だった。

<岩村康次社長>
岩村康次社長

岩村康次社長は同日行われたWEB説明会で、「国内のデルタ株の流行で思った以上に全体的な消費マインドが冷え込んだ。今後、ECでなくリアルモールを選んでいただけるよう、上質だが身近な食、アミューズメント、広い敷地を生かしたテラス席など、イオンモールに来て楽しんでいただける施策で客数の回復を目指す。中国は10月以降、ベトナムでも2022年以降はコロナ流行前のような2桁成長、日本市場は秋以降2019年度並みの業績回復を見込んでいる。デジタル面では700万人近いアプリユーザーがおり、より利便性向上のためのアプリ改良を進め、(検索でイオンモールという単語を使用しなくても、イオンモールが上位に来るような)オンライン上でのインフルエンス拡大を図りたい」と説明した。

海外事業は営業収益は283億2900万円(52.0%増)、営業利益は47億8600万円(657.3%増)と増収増益。新型コロナウイルス感染症の影響を受けていない2020年2月期第2四半期連結累計期間との比較(以下、「一昨年対比」)においても、営業収益は17.3%増、営業利益は10.0%増の増収増益となっている。今後の成長戦略として、2025年に海外50モール体制の実現に向けた新規出店を加速する。2025年度末時点では、物件のパイプラインとして70モール体制となる仕込みを完了させるべく、中国・アセアンとも高い成長力が見込まれるエリアにおいて探索・確保を進めていく。海外現地法人の決算期は12月末のため、第2四半期連結累計期間の業績は1月~6月となる。

新型コロナウイルス感染症の収束傾向にある中国事業では、営業収益は209億6400万円(64.8%増)、営業利益は41億9200万円(前年同期は4億9100万円の損失)と増収増益となった。新型コロナウイルス感染症の影響を受けていない一昨年対比においても、営業収益は17.8%増、営業利益は39.4%増と増収増益だった。

6月に広東省において新型コロナウイルス感染症が拡大し、一時的に売上への影響が見られたが、第2四半期連結累計期間の既存21モールの専門店売上は前期比80.4%増、一昨年対比においても、既存19モールの専門店売上は9.7%増と伸長している。

アセアン事業は、営業収益は73億6400万円(24.5%増)、営業利益は5億9400万円(47.1%減)。新型コロナウイルス感染症の影響を受けていない一昨年対比では、営業収益は15.8%増、営業利益は55.9%減となり、新規モールオープンによる増収効果があったものの、カンボジア、インドネシアにおける新型コロナウイルス感染症拡大の影響から、第1四半期連結累計期間に続いて前期比、一昨年対比とも営業減益となっている。

日本事業は、営業収益は1257億7100万円(17.1%増)、営業利益は148億8600万円(33.9%増)と増収増益。新型コロナウイルス感染症の影響を受けていない一昨年対比では、営業収益は7.1%減、営業利益は40.1%減だった。

第2四半期連結累計期間の既存84モールの専門店売上は前期比22.1%増となった。新型コロナウイルス感染症の影響を受けていない一昨年対比では、既存83モールの専門店売上は22.4%減。

国内では、4月25日に東京都、大阪府、京都府、兵庫県の4都府県を対象に緊急事態宣言が発令され、4月25日から5月11日まで、グループが管理・運営する164施設の内、対象4都府県のモール、都市型ショッピングセンター30施設を臨時休業した。

5月12日以降、緊急事態宣言の対象エリアは段階的に拡大し、6月20日に沖縄県を除きいったん解除されたものの、7月以降再び感染が拡大し、緊急事態宣言の対象地域は最大で21都道府県となり、9月30日まで継続された。

緊急事態宣言による営業制限の要請内容は、対象地域のモール専門店、都市型ショッピングセンターにおける営業時間短縮、一部業種の専門店休業、飲食店での酒類提供停止に緩和されたが、全国的に感染者数が大幅増加したことに伴う消費マインド低下による影響を受け、9月度の既存83モールの専門店売上は一昨年対比で29.9%減(速報)となっている。

通期は、営業収益3440億円(22.6%増)、営業利益590億円(71.5%増)、経常利益505億円(77.6%増)、親会社に帰属する当期利益310億円を見込んでいる。

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