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イオン/2月期営業収益は過去最高の9兆1168億円、利益面コロナ前水準に回復

2023年04月12日 16:28 / 決算

イオンが4月12日発表した2023年2月期の連結決算は、営業収益が過去最高を更新する9兆1168億2300万円(前期比4.6%増)、営業利益2097億8300万円(20.3%増)、経常利益2036億6500万円(21.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益213億8100万円(228.7%増)となった。

<非小売が回復と吉田社長>
吉田社長

営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はコロナ前水準に回復している。

吉田昭夫社長は「コロナ禍の追い風で小売事業が伸びてきたが、現在はやや落ち着いている。緊急事態宣言などで閉店を余儀なくされたイオンモールなど非小売が回復しつつあり、中計も売上面は順調に予算をクリアーしている。今後、さらに、PB商品の強化による粗利改善、デジタルシフトによる効率化を推進する。コロナ禍で、PB強化に思い切ってシフトするなど既成概念を超えて事業を見直す機会となった。海外では、成長著しいベトナムなどアセアンが好調。将来的に日本のキッズリパブリック、ホームコーディなどを導入し、収益につなげたい」と述べた。

営業収益はSM、ヘルス&ウェルネス、ディベロッパー、サービス・専門店、国際の5事業が増収。営業利益はGMS、DS、ヘルス&ウェルネス、ディベロッパー、サービス・専門店、国際の6事業が増益・損益改善となった。

GMS事業は140億円に黒字転換。コロナ前実績を上回るV字回復となっている。

イオンリテールは営業利益57億円、コロナ前の2019年度実績56億円を上回り3期ぶりに黒字転換した。

SM事業は、既存SM事業各社は減益。フジの連結子会社化による増益効果は60億円だった。売り上げ、客数の前期比は下期以降回復トレンドになり、第4四半期営業利益は増益を確保している。

DS事業は、生活者の節約志向が追い風となっている。また、ローコスト・オペレーションによるディスカウントの実現により、原材料価格上昇分を吸収し、増益を計上している。

ヘルス&ウェルネス事業は、コロナ禍のトレンドに機敏に対応し、セグメント利益は過去最高の448億円となった。

総合金融事業は、国内ではカードショッピング取扱高は過去最高を更新、業容拡大への先行投資の継続や再編に着手している。

海外でも、過去最高益を更新し、全社業績をけん引した。

ディベロッパー事業は、ベトナムを中心にアセアンがけん引し営業増益だった。外出自粛の影響のあった国内テナント売上は、2月度にコロナ前の2019年度実績を上回っている。

サービス・専門店事業は、外出規制や営業制約により集客面で影響を受けていたアミューズメント企業が増益貢献したという。

国際事業は、イオンベトナム、イオンマレーシアがけん引し、営業利益は前期比2倍強の128億円になっている。イオンカンボジア、イオンインドネシアも損益改善・増益、営業利益は過去最高を更新した。

次期は、営業収益9兆4000億円(3.1%増)、営業利益2200億円(4.9%増)、経常利益2100億円(3.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益250億円(16.9%増)を見込んでいる。

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