ニトリHD/3月期は、キャンペーン強化も円安で減収減益
2024年05月14日 10:55 / 決算
ニトリHDが5月14日に発表した2024年3月期決算によると、売上高8957億9900万円(前年同期比5.5%減)、営業利益1277億2500万円(8.8%減)、経常利益1323億7700万円(8.1%減)、親会社に帰属する当期利益865億2300万円(9.0%減)となった。前期は13カ月11日間の変則決算だったため、単純比較で減収減益だった。
国内では、ニトリ41店舗、デコホーム17店舗の出店を進めた。結果として、2024年3月29日の「ニトリ敦賀店」の出店によりニトリグループ1000店舗を達成した。また、売上対策として、既存店の改装をはじめ、テレビ番組による取材の機会を利用して商品の魅力をアピールするなど、客数対策を積極的に進めた。
売上原価は、円安の進行に起因して輸入コストが上昇したが、荒利改善による円安対策を継続した。2024年2月には、バーコード決済を利用したいというお客の声に対応し、「ニトリ」「デコホーム」「Nプラス」の店舗で新たな支払方法として、バーコード決済サービスの取り扱いを開始した。また、一部商品の期間限定価格での提供を「創業祭」「もうすぐ世界で、ニトリグループ1000店舗達成記念祭」等各種キャンペーン施策で実施した。
販売費・一般管理費は、物流の内製化や拠点再配置による発送配達費の削減などを行い、経費の抑制に努めた。販売実績として、3層構造で好みの高さに変えることができる「横向き寝がラクなまくら(ナチュラルフィット)」や、つっぱるだけで壁に穴を開けない壁面収納シリーズ「Nポルダ」、高さ調整ができるスチールワゴン「トロリ」などの売上が好調に推移した。
また、2023年度グッドデザイン賞においては、「アップサイクルパーソナルカーペット」「ハイブリッドオーガニックコットン寝具シリーズ」「消臭ファブリックシリーズ」「保管付き布団洗い2サービス」の4項目において受賞した。受賞により、2013年度から11年連続でのグッドデザイン賞受賞となった。
新しい買い方の提案に関する取組みとしては、顧客参加型のライブコマース「ニトリLIVE」において、キャンプフェス「GO OUT JAMBOREE 2023」に初出展し、今季のアウトドア用品について、初めて屋外イベント会場から生配信した。また、「ニトリLIVE」では収納やコーディネートを学べる講座として「みんなで学ぼう!#ニトコーデ」を定期開催し、好評となった。「ニトリLIVE」の視聴者数は当連結会計年度において延べ633万人を超え、多くの人が視聴した。引き続き、オンラインとオフラインの融合施策を推進し、お客との継続的な関係性の構築と、買い物利便性の向上に努める。
海外では、タイ、香港、韓国、ベトナムの4つの国・地域に相次いで初出店を果たした。また、台湾で10店舗、中国大陸で30店舗、マレーシアで4店舗を出店し、アジア地域への出店を加速した。特に、台湾において、ニトリブランド認知度を向上させるため「台北敦北店」を、台湾最大の床面積を誇る旗艦店へとリニューアルオープンした。今後も未出店の国・地域も含め店舗網の積極的な拡大を進める。
次期は、売上高9600億円(7.2%増)、営業利益1296億円(1.5%増)、経常利益1340億円(1.2%増)、親会社に帰属する当期利益920億円(6.3%増)を見込んでいる。
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