バローHD 決算/3月期営業収益が29期連続で過去最高を更新

2024年05月14日 14:02 / 決算

バローホールディングスが5月14日に発表した2024年3月期決算によると、営業収益8077億9500万円(前年同期比6.3%増)、営業利益228億4400万円(13.9%増)、経常利益256億400万円(11.1%増)、親会社に帰属する当期利益119億4500万円(57.1%増)となった。

バローホールディングス

営業収益は既存店売上高が、スーパーマーケット事業(バロー)において前期比5.6%増、ドラッグストア事業において5.1%増、子会社化した昭和フイルムとユニードパックの寄与もあり、29期連続で過去最高を更新している。

営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、売り上げの伸びや広告宣伝費・水道光熱費削減により、過去2番目の高水準となった。

スーパーマーケット事業の営業収益は4542億1700万円(7.7%増)、営業利益186億1400万円(39.2%増)。4店舗を新設、3店舗を閉鎖し、3月末現在の店舗数はグループ合計317店舗。

コロナ禍の2021年3期を超え過去最高水準の利益となっている。

既存店売上高5.6%増、客数0.7%増。新価格政策「安さ挑戦」による客数増により、既存店売上高が好調に推移している。

北陸畜産プロセスセンター(富山県南砺市)の増床、福井水産プロセスセンター(福井県鯖江市)の移設を行い、黒毛和牛希少部位セットなどの高付加価値商品の製造も行っている。

トーホーストアの食品スーパー事業の5店舗を譲り受け、2025年3月期にスーパーマーケット店舗として新設する予定だ。

ドラッグストア事業の営業収益は1708億7000万円(6.2%増)、営業利益は54億4400万円(26.1%増)。17店舗を新設、5店舗を閉店し、3月末現在の店舗数は507店舗(うち調剤取り扱い178店舗)。

同事業も、コロナ禍の2021年3期を超え、過去最高水準の利益となっている。

新型コロナウイルス感染症の分類が5類感染症へ移行したことにより、対策関連商品は大幅な反動減となった。一方、外出機会の増加による化粧品部門の回復に加え、都心部の店舗ではインバウンド需要が回復し、増収増益となった。

スーパーマーケット事業同様、トーホーストアの食品スーパー事業の11店舗を譲り受け、ドラッグストア事業の店舗として2024年3月期に2店舗(上記新設17店舗に含む)を新設し、2025年3月期には9店舗をオープンする。

ホームセンター事業の営業収益は1239億9500万円(0.8%減)、営業利益は38億4400万円(16.8%減)。9店舗を新設、2店舗を閉鎖し、3月末現在の店舗数はグループ合計168店舗。なお、当連結会計年度に含まれるアレンザホールディングスの業績は、2024年2月期(2023年3月1日~2024年2月29日)を対象としている。

東海エリアのドミナントの深耕に向けて、2023年11月に愛知県を地盤にホームセンター5店舗を展開するホームセンター・アントを子会社化した。

また、新型コロナウイルス感染症の沈静化後のライフスタイルの変化に対応するために、プライベート・ブランド商品の開発に重点的に取り組んだほか、各種専門店(ペット専門店、工具資材のプロショップ)の新規出店を行った。

しかし、原材料の高騰による商品の値上げの影響もあり、既存店ベースの客単価は前年同期比で3.0%増加したが、来店客数が5.1%減少し、既存店売上高はダイユーエイト、ホームセンターバロー、タイムの3社で2.2%減少し、減収減益となった。

スポーツクラブ事業の営業収益は100億7200万円(6.7%増)、営業損失は8億4200万円(前年同期11億5900万円)。2店舗を新設、10店舗を閉鎖し、3月末現在の店舗数はグループ合計176店舗(うちフランチャイズ運営42店舗)となっている。

会員獲得施策としてアクトス既存店3店舗でリニューアル工事を実施してマシンの入れ替えやジュニアスクールを新設したほか、会員獲得施策として新たに24歳以下の会員区分の導入・拡大、スイミングスクールの新規開校などによって若年層を中心に会員数が増加した。

売上総利益の改善により、営業損失の幅が縮小した。

流通関連事業の営業収益は163億4800万円(43.7%増)、営業利益は36億6400万円(11.2%増)。

スーパーマーケット事業やドラッグストア事業の増収に伴う物流通過高や包装資材、消耗品などの取扱高の増加により売り上げが伸びた。さらに、不採算の物流配送の見直しや当期に子会社化した昭和フイルム、ユニードパックへの軟包装資材の内製化を進めた。

その他の事業の営業収益は322億9100万円(2.8%増)、営業損失は5億4600万円(前年同期営業利益は16億3500万円)。

ペットショップ事業では、ペットシーツやペットフードなど消耗品の売り上げは堅調に推移し、トリミングやドッグトレーニングといったサービス部門の取扱高も伸長し、増収だった。

一方、クレジットカード事業においては、「Lu Vit クレジットカード」への新規入会者を対象としたキャッシュバックキャンペーンなどを展開したことに伴う費用が増加。これらの結果、その他の事業全体で営業損失となった。

ペットショップ事業は、6店舗を新設、1店舗を閉鎖し、3月末現在の店舗数は124店舗。

2025年3月期は、営業収益8400億円(4.0%増)、営業利益235億円(2.9%増)、経常利益264億円(3.1%増)、親会社に帰属する当期利益123億円(3.0%増)を見込んでいる。

バローHD 決算/4~9月営業利益6.4%減、ドラッグストアの人件費増など響く

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