明治大学、ミートエポック/「エイジングシート」による魚の熟成化に成功
2018年11月19日 15:00 / 商品
明治大学とミートエポックは11月15日、「日本初の熟成製造技術エイジングシートを使用して、魚の熟成化に成功した」と発表した。
両社は、産学連携事業として熟成肉の共同研究を開始し、安全でかつ迅速に熟成することができる熟成製造技術「エイジングシート」(特許出願中)を展開している。
今回、川崎北部市場水産仲卸協同組合は、この「エイジングシート」を使用して「魚の熟成化」に成功した。
日本人の魚消費量の低下により、国内の魚市場は混迷、1982年から営業を開始した川崎市中央卸売市場北部市場水産部も1988年に約85,000トンあった水産物の取扱い数量は、昨年、3分の1の約26,000トン近くまで減少した。
北水協は川崎市北部市場として「新しいブランド」の確立が必要と考え、「エイジングシート」を活用した「発酵熟成熟鮮魚(商標出願中)」を商品化する。
「魚は、通常約7日目から腐敗が始まり、腐敗臭が放たれるが、発酵熟成熟鮮魚は、約20~23日間の長期熟成期間にも拘らず、新鮮さが保たれた魚で、臭みがなくなり熟成香といわれるミルクやナッツに似た芳醇な独特な香りが特徴の付加価値のある商品として市場の再興に寄与する」(同社)。
11月15日から株式会社にっぱんは、新たなチャレンジの一環として、「発酵熟成熟鮮魚」を販売する。
着席型大型店「寿司 魚がし日本一 川崎店」、立喰店「寿司 魚がし日本一 みなとみらい店」、魚河岸料理「青ゆず寅 豊洲」の3店で、「発酵熟成熟鮮魚」を使用した、にぎり寿司、刺身、焼き魚を販売する。
特に、まぐろと「発酵熟鮮熟鮮魚」の食べ比べができる「熟成まぐろ食べ比べ4貫セット」(税抜き980円)は、食通のお客や海外からのお客に新たな商品として訴求する。今後、順次、店舗への導入を進める予定だ。
ドライエイジング法により製造される熟成肉は、菌の増殖によって肉の成分が美味しさや好ましい香りに変化する。ミートエポックでは、肉の熟成に利用できる人体に無害な菌を純粋に培養し、回収した胞子を布に付着させることに成功した。
この布が「エイジングシート」で、「エイジングシート」の製造技術は、フードイズムと明治大学が共同で特許出願をしている。
「エイジングシート」で包んだ肉には、熟成に必要な菌が短期間で増殖する。それにより腐敗の防止ができ、かつ肉の熟成が促進されることで、短期間で安定した「発酵熟成肉」を製造することができるという。
■発酵熟成熟鮮魚
https://www.kawasaki-gyokou.com/
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