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菓子市場/22年は1兆2086億円、グミキャンディが過去最高へ

2022年10月13日 14:00 / 商品

富士経済は10月12日、加工食品のうち菓子、スナック菓子、スープ類、育児用食品4カテゴリー56品目の市場をまとめた「2023年 食品マーケティング便覧 No.1」を発表した。

同調査によると、2022年は菓子カテゴリーで1兆2086億円(1.2%減)、スナック菓子3317億円(2.2%増)、スープ類2173億(1.6%増)、育児用食品803億円(0.4%減)を見込んでいる。

同社は、「リラックス訴求を行った菓子が好調で、特にグミキャンディは過去最高の市場規模が予想されるが、加工食品全体の値上げによる嗜好品の買い控えなどで2022年の市場は前年比微減が予想される。高付加価値品や間食需要で、スナック菓子やスープ類は来年も市場拡大と予想。育児用食品は外出先での利用増加で調製粉乳が微増もベビーフードが前年を下回り、前年度比微減になる」と分析した。

グミキャンディ市場は2022年14.0%増

2022年見込 2021年比 2023年予測 2022年見込比
562億円 14.0%増 587億円 4.4%増

品目別にみると、グミキャンディ市場が急拡大。2022年は562億円(14.0%増)となり、2023年は587億円(4.4%増)を見込んでいる。2021年に新型コロナウイルス感染症の影響で通勤・通学時やオフィスでの喫食シーンが減少したため、各メーカーは影響が小規模だったグミキャンディへ注力。この結果、売り場での取り扱いが増加し、需要を獲得した。2022年は、前年からの伸長に加え、定番棚の拡大や子供から大人まで幅広い層が購入していることから過去最高の市場規模が予想され、今後も市場は拡大するとみている。

ポテトチップスは高付加価値・高単価路線に

2021年にじゃがいもの主要産地である北海道が干ばつで原料不足になったことをきっかけに、メーカーが高単価の付加価値商品に注力。2022年には大手メーカーが原材料費高騰などを背景とした価格や内容量の改定を行ったため、数量ベースでは縮小するも単価上昇に伴い、市場は1130億円(1.2%増)を見込まれる。2023年も高付加価値品の拡販に注力することから、前年同様単価が上昇するとみられ、おつまみの好調維持による市場拡大が予想される。

フリーズドライみそ汁も好調

東日本大震災後にストック需要が高まり、ユーザーの裾野を広げる形で市場が拡大。2022年は、食感に加え具材のバリエーションも増え、シニア層を中心に需要が高まっている。原材料費や物流費の高騰による大手メーカーの価格改定の影響もあり、市場は308億円(8.5%増)を見込む。

育児用液体ミルク

2022年は、哺乳びん用乳首を容器に取り付けられるアタッチメント方式の商品が好調なほか、乳製品メーカーから新商品が発売。育児用調製粉乳に比べてECの割合が高く、巣ごもり需要の獲得も進んでいることから、市場は22億円(10.0%増)が見込まれる。災害時や外出、夜間をはじめ、ミルクを作る手間が省ける利便性の高さなどからアタッチメント方式の商品は、今後も伸長するとみられる。

■調査概要
調査方法:富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングおよび関連文献調査、社内データベースを併用
調査期間:2022年7月~9月

■問い合わせ先
https://www.fuji-keizai.co.jp

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