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イオントップバリュ/2023年度売上目標1兆円、新ブランド体系発表

2023年03月16日 16:00 / 商品

イオントップバリュは3月16日、プライベートブランド「トップバリュ」2023年度売上目標は1兆円だと発表した。

<土谷社長(中央)>
土谷社長(中央)

土谷美津子社長は、「2022年は、円安、物価高騰、コロナ禍の行動規制などで、お客様の節約志向が一気に高まった1年だった。変化というのは、大変なことばかりではなく、チャンスもある。1985年以降の環境変化として、世帯構造の変化があり、ファミリー層の大幅な減少と単身世帯の増加がある。また、お客様のニーズが多様化し、価値観・嗜好性が変化している」と述べた。

その上で、「こだわりを感じながら自分の価値観を持って買われる方が増えているのが新しい時代の流れであり、この変化に向き合いながら、どういう商品を提供するのか、取り組みを進めている。2023年度の商品政策として、インフレ化での価格戦略、独自価値のある商品の創造、環境・社会への取り組み促進に取り組む。そのほか、さまざまな取り組みを行い、2022年度に9000億円に達したトップバリュの売上高を2023年度は1兆円まで伸ばしていきたい」と語った。

<トップバリュの売上高推移>
トップバリュの売上高推移

トップバリュの売上高は2020年8414億円、2021年8389億円、2022年は前年比10%増の9000億円となった。2023年に1兆円を達成すると、ブランド開始以来、初めて1兆円の大台を突破することになる。

2023年の商品政策の柱は、ブランドビジョンの再定義と新しいブランド体系の構築にある。新しいブランドビジョンは、「人と地球とハーモニー Live in Hormony」で、「ひとつひとつの商品を通じて、ひとに、地球に、幸せな未来を届ける」とした。

<新しいブランド体系>
新しいブランド体系

土谷社長は、「トップバリュは、ありきたりなプライベートブランドではない。この地球上で続いていく、繋がっていく、全ての幸せに貢献するブランドであり、このビジョンをベースに新たなブランド体系を構築した」と語る。

そこで、ブランド体系の再構築にあたり、それぞれのブランドにタグラインを設定した。メインブランドである「トップバリュ」は、「さあ、わくわくするほうへ!」、オーガニック&ナチュラルブランドの「グリーンアイ」は、「もっと安心、もっとやさしく」、地域一番価格を実現する「ベストプライス by TOPVALU」は、「今日も明日も、ほしいもの」をタグラインとした。

2023年度は、全アイテムの50%に相当する約2500品目を新発売またはリニューアルする計画だ。計画的なプロモーションを実施し、3月・4月・5月は「もっとおいしく」、5月・6月・7月は「もっとサステナブル」をテーマにグリーンアイ30周年を軸にしたプロモーションを実施する。8月・9月・10月は「もっとヘルス&ウェルネス」をテーマに、おいしさと健康を訴求。10月・11月・12月は「もっとワクワク」をテーマにパーティー提案をする。

<森副社長>
森副社長

取締役の森常之副社長は、「2022年度はブランド全体で10%増となった。一方で、ブランド別実績では、節約志向もありベストプライスが14%増と一番伸びた。特に、ナショナルブランドの値上がりがあった商品は30%以上の伸長をみせた。また、メインブランド『トップバリュ』は6%、グリーンアイは4%増だった。グリーンアイでは、農産オーガニック商品が15%増と高い伸びとなった」とブランド別の概要を解説した。

また、ブランド別構成比は、メインブランドの「トップバリュ」45%、「ベストプライス」48%、「グリーンアイ」7%だった。

メインブランドの「トップバリュ」は、「さあ、ワクワクするほうへ!」をタグラインに掲げており、「こんなのあったんだ!」「おもしろそう!」「次はどんな感じかな?」と思われる商品開発を目指した。

<トップバリュもぐもぐ味わうスープ>
トップバリュもぐもぐ味わうスープ

2023年の新商品である「トップバリュもぐもぐ味わうスープ」シリーズは、ミネストローネ、スープカレー、クラムチャウダー、ボルシチなど全11種類を展開する。1袋200~210gで、本体価格298円~498円で販売する。

森副社長は、「今までのトップバリュは、世代や性別といったセグメントで商品開発していたが、いまは価値観のセグメントで商品開発をしている。コンセプトは、徒歩0分のレストランで、新しい世代、新しい単身者に、本当に喜んでもらえる商品ができた」と商品を解説した。

<トップバリュグリーンアイ>
トップバリュグリーンアイ

また、1993年から開始し、2023年に誕生から30周年を迎えるグリーンアイは、店頭での訴求を担う販促資材を刷新し、やさしさと親しみやすさを訴求する。さらに、オーガニック栽培の農産物の供給拡大を図るため、行政・地方自治体と連携強化を図るとともに生産者を応援する取り組みを強化する。

<トップバリュベストプライスバーリアルグラン>
トップバリュベストプライスバーリアルグラン

ベストプライス by TOPVALUは、ロゴマークも一新する。森副社長は、「お客様の毎日の生活にいいねと丸印をいただける。そんな親しみやすい、私の定番ブランドになりたいという思い・覚悟を持って今回ブランドのロゴを変更した」と語る。

また、ベストプライスは、今まではNBと同等の品質という基準だったが、そのほか、環境にやさしいなど、いろんな価値が入った商品開発を目指す。

手頃な価格という形で毎日買っていただけることを重視するほか、家族や自分の健康のこと、環境や未来のこともちゃんと考えてくれる商品を選びたいというお客に対応する。今日も明日も欲しいものといつも使うものだからこそ、値段の手軽さをしっかり提供するという。

3月16日から発売する「トップバリュベストプライス バーリアルグラン」は、お客からの雑味があるという声に対応した商品で、東北産の希少ホップを使用しながら、手頃な価格を実現した。「バーリアルグラン」「同リッチテイスト」「同糖質50%オフ」の3アイテムを展開。価格は350ml缶1本108円、500ml缶1本150円で販売する。

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