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スシロー/黒皿260円に価格改定、低価格帯80皿以上に拡充

2023年05月29日 14:15 / 商品

あきんどスシローは5月31日、商品価格体系の見直しをする。これまで、「黄皿」税込120円、「赤皿」180円、「黒皿」360円の3つの価格帯で商品を提供していたが、今回、「黒皿」の価格帯を新価格260円に変更する。また、新たに、値段を固定しない皿として、「白皿」を投入する。

価格帯の見直しに伴い、「黄皿」商品を拡充し、従来よりも多い80皿以上を提供する。黒皿は、値下げではなく商品を変更する。現在、「黒皿」で販売中の「特ネタ大とろ」1貫、「特ネタ大とろ焦がし醬油」1貫、「本日の鮮魚3貫盛り」は、白皿360円として販売。また、白皿商品として5月31日~6月11日、新たに「カニ爪食べ比べ」360円、「活〆穴子食べ比べ(天ぷら・焼き)」360円を期間限定商品として投入する。

なお現在、スシローでは店舗の立地別に商品価格帯を変更して商品を提供している。店舗数構成比85%を占める郊外型は黄皿120円、赤皿180円、黒皿360円、10%の準都市型は黄皿130円、赤皿190円、黒皿370円、5%の都市型は黄皿150円、210円、390円で販売している。

<商品戦略説明会での新居社長>
商品戦略説明会での新居社長

5月29日、東京駅の八重洲地下街にある「スシローヤエチカ店」で開催した商品戦略説明会で、新居耕平社長は、「スシローで最も愛されているのは、まぐろや活〆はまち、サーモン、えびといった黄皿の商品であり、一番注文率が高い。黄皿の商品を80種類以上に拡大することで、より満足していただきたい」と述べた。

また、「スシローには、厳選ネタや店内調理のこだわった寿司がある。こだわりのある寿司を多くのお客様に食べていただくため、新価格帯(260円)の黒皿を用意した。今までは、360円でなかなか手が出しずらいといった声もいただいていた」と価格帯変更の狙いを説明した。

その上で、「スシローブランド初となる値段を固定しない皿(白皿)を作った。この白皿を使うことによって、手頃な価格帯の商品、今までは販売しづらかった商品、もうちょっとネタを大きく切った方がおいしく感じていただける商品もこの白皿を作ることでよりおいしい寿司を提供できる」と白皿投入の趣旨を紹介した。

白皿の第1弾は、「カニ爪食べ比べ」「活〆穴子食べ比べ(天ぷら・焼き)」で、いずれも360円の商品だが、新居社長は、「価格がフレキシブルに色々と調整できるので、今後、調達の兼ね合いや我々の企業努力により、できることなら黄皿以下の商品、もしくは黒皿以下の商品、黄皿と赤皿の間の商品など、よりお客様に喜んでいただける価格帯で販売できるようなことをしたい」と抱負を述べている。

<白皿の商品>
白皿の商品

黄皿の商品は、人気の「まぐろ」「活〆はまち」「えびアボカド」といった定番商品を展開。今回、過去に提供していた「甘えび」「えびサラダ軍艦」「ミートボールマヨ軍艦」を復活販売する。また、期間限定商品として、5月31日~8月29日、天然かつおを炭焼きで香ばしく仕上げた「炭焼きかつおたたき」といったこだわりの寿司や「小柱ユッケ軍艦」「小柱たらこ和え軍艦」といった商品も提供する。定番寿司から創作寿司まで幅広く提供している「黄皿」商品を増やすことで、今まで以上に「お得に選べる楽しさ」を提供する。

<黄皿の商品>
黄皿の商品

新価格帯の260円で展開する「黒皿」では、寿司職人のすごい技やひと手間を加えた「匠のすし技」商品を定番で用意した。同社によると、「匠のすし技シリーズは、寿司作りにおける日本のすごい技を未来に伝えていくために、寿司職人のすごい技やひと手間加えたこだわりの商品。現在、富山の名店の寿司職人から知恵を得て商品開発をしている」という。今回は、「匠の海鮮巻き重ね」「匠の胡麻タレ漬け真鯛ととろたく」を定番商品として開発した。

また、5月31日~6月11日に販売予定数量90万食、完売次第終了で、「ダブル特ネタ中とろ」を黒皿に投入する。「特ネタ中とろ」は、普段は1貫「赤皿」190円で販売しており、2貫260円で、お得に提供するという。

<黒皿の商品>
黒皿の商品

スシローでは、2022年11月1日から、顧客の声に対応して、品切れ情報を事前に公式サイトやアプリに公開する取り組みを開始している。これまで、お客から「席についてから目当てのネタの売り切れを知り残念だった」「キャンペーン初日なのに2品くらい品切れがあり、『1日数量限定』の注釈が分かりづらかった」といった声があり、改善策を実施している。

<品切れの告知について>
品切れの告知について

また、「同じネタなのに大きさや厚みにバラつきがある」「鉄火巻きを注文したが、海苔の外側にしゃりやネタが付いた状態で提供された」といった声もあったため、商品の仕上がりに、満足できなかった場合は、スタッフに申し出ることができるサービスも開始している。

<商品の仕上がりについて>
商品の仕上がりについて

そのほか、子どもや女性が、さまざまなネタを楽しみやすいように、しゃりの大きさを小さくした「ミニしゃり」、気軽に食べれるスイーツとして「ミニパフェ」の販売もしている。

<ミニパフェ、ミニしゃりも提供>
ミニパフェ、ミニしゃりも提供

新居社長は、「今年に入りSNSで迷惑動画が拡散し、スシローのみならず外食業界全体が非常に影響を受けたが、お客様からスシローを救いたいという応援メッセージが届いた。本当に感謝で胸がいっぱいになった。現在、『お客様の声を形に』というテーマで、さまざまな施策に取り組んでいる。新施策を含めて、もっと選べる楽しさを提供していきたい」と語った。

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