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ローソン、日本マイクロソフト/AIやデータを活用した店舗のDXで協業

2021年12月02日 13:30 / IT・システム

日本マイクロソフトとローソンは11月から2022年3月、個店の状況に合わせた売場を実現するため、店舗のデジタルトランスフォーメーションの取り組みにおいて協業することで合意し、神奈川県内の4店舗で、カメラや音声データと店舗運営支援を図るAI(以下、店舗運営支援AI)を活用した実験を開始する。

<店内に設置したカメラ>
店内に設置したカメラ

これまで主にPOSの売上データや会員カードデータのほか、来店客の声を参考に店舗施策を検討・実施してきた。今回の実験では、新たに設置したカメラやマイクで取得したデータ(売場の通過人数やお客の滞留時間、棚の接触時間、商品の購入率等)を個人が特定されない形で可視化し、POSの売上データなどと合わせて分析する。分析したデータを参考に棚割や販促物掲出など各店舗の状況にあわせた売場に改善し、お客にとって買いやすい売場の実現と店舗の利益向上を図る。データの分析はMicrosoft Azure上に構築した「店舗運営支援AI」で行う。

<実験の概要>
実験の概要

店舗運営支援AIは、個人が特定されない形で匿名化されたPOSデータ、会員データと、カメラデータ、音声データなどを用いて、行動分析・仮説立案・店舗施策の変更のサイクルを実行し、その結果から売上・利益向上などの指標を顕在化するプロセスを構築する。各施策の変更による結果を分析し、各店舗に適した施策の優先度を可視化する。

これにより、これまでに取り組んできたさまざまな店舗施策の有効性を確認することができるほか、SV(スーパーバイザー)による店舗経営指導にも活用することができる。また、各店舗は「店舗運営支援AI」を活用したデータに基づいた検証を行うことで、よりスピーディーに自律的な店舗運営に取り組むことができるという。

ローソンは、コロナ禍により大きく変化した社会やお客の価値観に対応するため、2020年10月に「ローソングループ大変革実行委員会」を立ち上げ、「商品」「売場」「SDGs」「データ活用」「収益力向上」など、さまざまな分野に関する施策を進めている。マイクロソフトは「お客に寄り添い」ながら、流通小売業のデジタルトランスフォーメーションを支援している。両社は、今回の取組みでの効果を検証し、「店舗運営支援AI」の全国のローソン店舗への拡大を目指す。

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