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ニトリ/都心型小型店「ニトリEXPRESS」オープン、都心出店を加速

2017年04月04日 23:17 / 店舗レポート

ニトリは3月31日、JR札幌駅直結の商業施設「札幌エスタ」に、新業態「ニトリEXPRESS」の1号店「ニトリEXPRESS札幌エスタ店」をオープンした。

<ニトリEXPRESS札幌エスタ店>

ニトリEXPRESSは、ホームファッション商品を主に取りそろえ小型店フォーマットでありながら、ニトリと同じサービスを用意することで、大型家具やオーダーカーテンの注文にも対応できる、新しいタイプの店舗。

日常生活に必要なベーシックなアイテムに絞りこみ、必要なものが短い時間で買い物できる利便性を高め、更に便利に、より身近にコーディネートを楽しんでもらえる空間を提供するという。

<札幌エスタ>

これまで、店舗面積が小さい都心部へ出店するフォーマットとして、「ニトリ デコホーム」を出店してきた。

デコホームは当初、中型商圏をベースに約5000m2を標準フォーマットとするニトリに比べ、小商圏で出店できる小型店フォーマットと位置付けていた。

売場面積は1000m2以下で、購入頻度が少ない家具の扱いがなく、基本的に商品の配送サービスがなく、購入後、直接、持ち帰ることができる商品を中心に販売する。

<デコホーム(2015年2月時点の池袋店)>

2011年2月11日、ニトリの既存店のララガーデン川口店(埼玉)、クロスガーデン多摩店(東京)、フルルガーデン八千代SC店(千葉)を同時に、デコホームにリニューアルして出店を開始した。

当初は、従来のホームファッション商品に加え、ヘルス&ビューティーなどのニトリにない新しい商品も品そろえし、カジュアルモダンをテーマに、ニトリと差別化を図る新フォーマットを目指していた。

その後、店舗名称に「ニトリ」を付しているため、デコホームであってもニトリの商品を期待しているお客が多いと判断し商品政策を転換し、ニトリのホームファッションを中心とした商品を販売していた。

<2016年10月オープン時のニトリ上野マルイ店>

2015年4月に、当時の「プランタン銀座」(現・マロニエゲート銀座2)へ出店することで、山手線内への出店を本格化し、店舗面積が大きいニトリ業態での都心部出店へ開始した。

2015年度は、山手線内の店舗はプランタン銀座店とデコホーム池袋サンシャインシティ店の2店だったが、2016年度は、山手線内への出店を一気に加速し、9月に中目黒店、デコホーム渋谷東急東横店、10月に上野マルイ店、12月に新宿タカシマヤタイムズスクエア店を連続出店した。

上野マルイ店は、店舗面積1000m2でニトリ業態として最小の店舗で、デコホームとの境界線上にある店舗だった。

開店当初は、通常のニトリと同様にソファ、ベット、ダイニングテーブルなど家具も展開していたが、2016年12月にはリニューアルを実施し、家具を廃止し、ホームファッションのみを展開する形態に変更した。

<2017年2月期の出店実績>

出典:2017年2月期決算説明資料

新宿タカシマヤタイムズスクエア店を出店するにあたり、プランタン銀座店、心斎橋アメリカ村店、押上駅前店、川崎競馬場前店、イオンモール川口前川店、ココリア多摩センター店、ビビット南船橋店、オリナス錦糸町店、高島屋港南台店、中目黒店、上野マルイ店の11店で都心型店舗の実験を実施していた。

当初、都心型店舗では、トイレタリー用品や清掃用品などの実用品を展開していなかったが、都心部には実用品を買う店舗が少なく、需要が強いことが分かり品ぞろえに加えるなど商品政策に変更を加えていた。

<初の5層店舗となった新宿タカシマヤタイムズスクエア店>

新宿タカシマヤタイムズスクエア店は、ニトリで初の5層で展開する店舗で、1フロアが小さく多層階に商品を展開する店舗の運営実験も行っていた。

これらの実験を踏まえ、2018年2月期は都心部への出店を加速し、国内でニトリ30店、デコホーム15店の純増を計画している。

<2018年2月期の出店計画>

出典:2017年2月期決算説明資料

ニトリは店舗面積約1500m2~5000m2、家具とホームファッションを扱い1万SKU~1万2000SKUを展開、デコホームは店舗面積約500m2~約1000m2、ホームファッションのみを扱い3000~4000SKUを展開、ニトリEXPRESSは店舗面積約1300m2~1500m2、ホームファッションを中心とした品ぞろえで家具も展開し5000~6000SKUを展開する。

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