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ヤマダ電機/家具・インテリア雑貨の新業態、2018年度・20店体制へ

2017年09月29日 23:55 / 店舗レポート

ヤマダ電機は9月29日、家電に加え家具やインテリア雑貨を販売する新業態「家電住まいる館 YAMADA」を2018年3月末までに20店体制とする方針を明らかにした。

<家電住まいる館 YAMADA 新山下店>
家電住まいる館 YAMADA 新山下店

同日、横浜市にオープンした「家電住まいる館 YAMADA 新山下店」で、執行役員副社長の三嶋恒夫氏が明らかにした。

<店舗レイアウト>
店舗レイアウト

「家電住まいる館 YAMADA」は、家電、家具、インテリア雑貨の販売のほか、リフォーム、不動産販売にも対応する新業態として開発した。

新山下店の売場面積は2フロア合計で5062m2、2階家電のフロア約2640m2、3階暮らしと住まいのフロア約2310m2の構成とした。

グループがもつ住宅関連企業との相乗効果を目指し、客数の減少が続く家電を減少させ、新たに家具・インテリア雑貨を導入した。

ヤマダ電機が展開する郊外型主力業態の「テックランド」を改装して、新業態を出店した初めての店舗で、客数を2倍にする計画だ。

<3階ダイニングテーブル>
3階ダイニングテーブル

<3階デザインソファ>
3階デザインソファ

<3階ベット>
3階ベット

3階には、住宅メーカーの「ヤマダ・エスバイエルホーム」、不動産の「ヤマダ不動産」の受付を配置、住宅ローンにも対応する「ヤマダファイナンスサービス」も紹介することで、住宅の購入、リフォーム、家電、家具の購入まで、ヤマダ電機グループが一気通貫で対応できる体制を整えた。

<ヤマダ・エスバイエルホーム、ヤマダ不動産も配置>

三嶋副社長は、「ヤマダ電機は、住宅関連のグループ企業を持っているが、これまではグループ企業を、既存店に併設するだけでシナジー効果が生み出せていなかった。家電住まいる館では、家具・インテリアを導入することで、グループ会社が一体となったシナジー効果を出していきたい」と新業態の狙いを説明した。

「家電から快適住空間」をトータルコーディネートを提案する店をコンセプトに、住宅の購入から家電、家具を含めたインテリア提案まで、家一軒まるごとのニーズを、ヤマダ電機グループで取り込む。

家具・インテリア雑貨の販売は新規参入となるため、商品はすべて仕入商品を展開する。将来的には、100店程度の規模をもった時点で、家電住まいる館としてのオリジナル商品の開発も視野にいれている。

<三嶋副社長>
三嶋副社長

三嶋副社長は、家電量販店の「100満ボルト」を運営するサンキューの前社長で、サンキューがエディオン傘下になったことに伴い、エディオンでリフォームや太陽光発電システムなどをあわせた「ELS事業」担当の取締役となっていた。

2017年1月にヤマダ電機に入社し、インテリアリフォーム事業を強化するプロジェクトの責任者として事業を推進し、6月に執行役員副社長に就任した。

同氏は、「100満ボルトの社長をやっていた2006年に、家電量販店としてはじめてリフォーム事業に参入した。リフォーム事業をはじめたことで、新たな客層を開拓でき、手ごたえを感じていた。今回、縁がありヤマダ電機へ入社した」と語る。

6月30日には、群馬県前橋市の「テックランド NEW 前橋本店」から約200m離れた場所に、家具やインテリア雑貨を販売するプロトタイプの実験店として、「インテリアリフォームYAMADA 前橋店」をオープンしている。

<家具の隣でリフォーム提案も>
家具の隣でリフォーム提案も

インテリアリフォームYAMADA 前橋店は、店舗から約200m圏内に、ヤマダ・ウッドハウスのモデルハウスもある立地で、住宅事業との相乗効果を図る実験店と位置付けた。

「初めて家具の販売を始めるにあたり、本社のある高崎に近い立地を選定した。本社が近い立地であれば、お客さまの声も拾いやすく、本部の目も届きやすい。前橋店の経験を踏まえて、家具・インテリア雑貨の単独店ではなく、家電量販店と家具・インテリア雑貨を併売する業態を開発した」(三嶋副社長)。

<温水便座はリフォームコーナーで提案>
温水便座はリフォームコーナーで提案

家電住まいる館は、実験店として位置付けており、さまざまな立地や店舗規模で出店をしている。9月8日には、茨城県ひたちなか市に1号店となる「家電住まいる館 YAMADA シーサイドひたちなか店」をオープンしている。

シーサイドひたちなか店は、2015年6月に閉店した「ヤマダ電機テックランド NEW ひたちなか店」を活用し、居抜き出店の形式で出店した。

店舗周辺は、ショッピングセンター、ホームセンター、家具専門店が出店し、競合となる家電量販店もある。

三嶋副社長は、「家電住まいる館の1号店は、あえて競合が激しく1度は閉店した店舗に1フロアで出店した。2号店は、既存店の改装で5日間の休業を経て、2フロアの店舗として出店した。今後もより大型の店舗も含めて実験店の検証を進めていく」と語る。

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