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元気寿司/板橋区にテイクアウト新業態「元気寿司 SELECT」100店目標

2018年11月15日 13:00 / 店舗レポート

法師人社長は、「持ち帰り寿司専門業態は衰退業態であり、郊外型店舗では実際に持ち帰り寿司のニーズは減少している。一方で、必ずスーパーやデパ地下では寿司コーナーがあり、中食という意味での寿司のニーズは増加している。今の業態では、我々がスーパーやデパ地下に出ることはできない。50m2程度で出店できる業態を開発することで、出店の幅が広がる」と新業態の開発経緯を説明する。

<2階イートインコーナーへの案内>
2階イートインコーナーへの案内

元気寿司では、20年前には、郊外型のテイクアウト専門業態やスーパーのインテナントを展開していたが、現在は撤退している。

法師人社長は、「かつては三世代家族など6人から8人といった家族構成もあり、テイクアウトで寿司を買うニーズも強かったが、核家族化が進んだことで、1~2人の家庭が増えている。1~2人では、出かけて食べる人が増えている。郊外型の店舗の平均利用人数は週末でさえ2.3人程度で、4人席が埋まらないことが珍しくない」。

「スーパーで売れている寿司を見ると、どんどん個食なっている。家族別々の食卓や1人や2人という食卓は、もはや普通となっている。個食に対応した商品、個食がどこで売れるのかという視点を持つと、テイクアウト専門店が繁盛する立地が見えてくる」という。

<イートインコーナーの使い方>
イートインコーナーの使い方

人通りが多いため、あえて併設したイートインコーナーは20席を配置した。寿司メニューは、既存商品を再構成したオリジナルのセットメニューを提供する。

<イートインコーナーのメニュー>
イートインコーナーのメニュー

セットメニューでは、1人前を想定した、空(530円)、茜(660円)、桃(760円)、桔梗(870円)、藤(1180円)、1.5人前を想定した橙(830円)、杏(1020円)、琥珀(1440円)の8アイテムを販売する。

<2階の客席>
2階の客席

サイドメニューとドリンクは、元気寿司の既存店と同じ商品を提供する。のりの味噌汁(110円)、あさりの味噌汁(200円)、豚汁(200円)、たぬきうどん(200円)、けんちんうどん(300円)、醤油ラーメン(350円)、茶碗蒸し(200円)を販売する。

<茜と醤油ラーメン>
茜と醤油ラーメン

ドリンクは、8アイテムを各150円で販売する。コーラー、ジンジャーエール、アップルジュース、グレープフルーツジュース、コーヒー(ホット・アイス)、カフェラテ(ホット・アイス)を用意した。

<2階の券売機>
2階の券売機

2階にも、寺岡精工のタッチパネル式の券売機を設置することで、現金、電子マネー、クレジットカード決済に対応する。

現金のやり取りを従業員が行わないことで、金銭管理のコストや接客コストを削減している。

<券売機の使用例>
券売機の使用例

券売機で商品を購入すると、呼び出し番号が大型パネルに表示され、出来上がった商品をお客自身が商品渡し口に取りに行く仕組みを採用した。

<券売機と連動した呼びたしパネル>
券売機と連動した呼びたしパネル

お茶やお冷もセルフサービスとなっており、基本的に2階は商品の受け渡しと店内の清掃以外は、配膳などの作業が発生しない工夫をした。

<商品渡し口と返却口>
商品渡し口と返却口

イートインの平均客単価は1000円以下と見込んでいる。売上構成比はテイクアウト60%、イートイン40%を想定している。

平均日商で800万円~900万円程度で採算が取れ、目標年商は1億円となっている。

現在、Uber Eats(ウーバーイーツ)が対応するエリアでは、寿司の宅配も実施しており、「元気寿司 SELECT」でも宅配を検討する予定だ。

<お茶とお冷はセルフサービス>

出店立地は、商店街のほか、スーパーのデパ地下、ショッピングセンターなども機会があれば検討したいという。

法師人社長は、「郊外ではテイクアウトの需要が減っているが、スーパーで寿司が売れているように、確実に中食需要として市場が拡大している。持ち帰りすしが売れる場所が変わってきており、今後、ハッピーロード商店街のような立地を全国で探して将来的には100店を目指したい」と語った。

店舗概要
所在地:東京都板橋区大山町31-3
営業時間:10時~21時
客席数:2階20席(カウンター席・テーブル席)
店舗面積:約106m2
目標年商:1億円

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