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ファミリーマート/無人決済システム店舗、今期も店舗拡大

2024年03月21日 15:55 / 店舗レポート

ファミリーマートは今期も、TOUCH TO GOが開発した無人決済システムを導入した店舗の出店を拡大する。

同社は3月22日、東京都羽村市のJR青梅線羽村駅に、TOUCH TO GOが開発した無人決済システムを導入した店舗「ファミリーマート羽村駅/S店」をオープン。21日、報道向け内覧会を開催し、ファミリーマートリクルーティング・開発本部開発推進部の太田裕資副部長が明らかにしたもの。

<ファミリーマート羽村駅/S店>

太田副部長は、「3年間で、30店舗以上無人決済システム店舗を出店してきた中で、コンビニ向けに変えた方が良い部分や品ぞろえについてもTTGと協議をしてきた。そこで、仕組みがブラッシュアップされてきており、今期の出店は加速できると思う」と述べた。

<太田副部長>

ファミリーマートとTTGは2021年2月26日、資本業務提携契約を締結した。同年3月31日には、無人決済システムを活用した実用化店舗として「ファミマ!!サピアタワー/S店」をオープンした。その後、駅構内のほか、物流施設内の休憩室、商業施設の従業員休憩室、市役所、大学、高校、病院内など出店場所を拡大してきた。「ファミリーマート羽村駅/S店」は36店目となる。

<羽村駅/S店の店内>

太田副部長は、「やはり、人手の部分が想定以上に圧縮できている感覚がある。今後、人件費も上昇し、アルバイトが集まらないといった課題の深刻化も予想され、無人決済システム店舗をやっている意義は高い」と説明している。

<天井に設置したカメラ>

無人決済の仕組みは、天井に設置されたカメラの情報と商品棚に設置した重量センサーを活用して、入店客と手に取った商品をリアルタイムに認識する。商品を持ち、出口付近に設置した決済端末に向かうと、決済端末のディスプレイに購入商品と合計金額が自動で表示される。ファミペイを含むバーコード決済、交通系電子マネー、クレジット、現金で支払いが可能で、スピーディに買い物ができる。

<TTGの阿久津社長>

TTGの阿久津智紀社長は、「商品を手に持つだけで、自分で決済端末で商品をスキャンする必要がないのが、当社のシステムの特長の一つだ。決済時間が短く、レジ待ち時間がほぼないという利便性が支持されている」と話す。

<飲料売場>

ファミリーマートの無人決済システム店舗は、基本的に母店・子店方式で運営する。JR羽村駅近隣のファミリーマートの店舗を母店として、「羽村駅/S店」への商品補充作業・発注作業を行う。

発注業務は通常店舗と同じで、店内にある発注端末から人が実施。商品配送も既存店の仕組みを活用しており、1日3便体制で、商品が供給される。発注・商品・補充作業以外は、完全無人店舗となり、決済端末の不備など不測の事態のみ、人が対応する。

<サンドイッチなど>

現在の出店場所は、オフィスビル、駅構内、市役所、学校関連施設、商業施設や物流施設の従業員休憩スペースなどとなっているため、通勤・通学の時間帯やランチタイムの利用が圧倒的に多い。一定の時間帯に利用客が集中する商圏特性があるため、レジ待ち時間が大幅に削減できる点が、評価を得ているという。

<おにぎりなど>

ファミリーマートの無人決済店舗1号店となった「ファミマ!!サピアタワー/S店」は、2台の決済端末を設置しており、1時間あたり200人に対応している。ターミナル駅周辺など、通行量が多い立地で、複数人数が利用することが多い環境でも、無人決済システムは対応できている。

<お菓子売場>

「ファミリーマート羽村駅/S店」の母店は、ファミリーマートの直営店となっているが、これまでに出店した無人決済システム店舗では、母店がフランチャイズ加盟店の店舗もある。母店・子店方式は、実質的に母店の売場面積を拡大する効果があり、複数店舗経営よりはハードルが低い。加盟店収益の拡大にもつながる施策のため、ファミリーマートの商品政策発表会で、無人決済システム店舗の紹介を行っているという。

<決済端末>

■ファミリーマート羽村駅/S店
所在地:東京都羽村市羽東1-7-26
営業時間:7時~23時
支払方法:バーコード決済、交通系電子マネー、クレジットカード、現金
店舗面積:約24m2
取扱品目:約350種類

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