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日販/5月は3カ月ぶり前年割れ4.2%減、コミックは10カ月連続増

2019年06月11日 10:00 / 月次

日本出版販売が発表した2019年5月の雑誌・書籍・コミック売上動向によると、雑誌・書籍・コミック合計売上は前年同月比4.2%減となった。

10年以上ぶりの2カ月連続前年超えとなった2、3月に引き続き、3カ月連続での前年超えとなった4月の勢いを続けることができず、3カ月ぶりに前年割れとなった。

内訳は、雑誌6.8%減、書籍7.2%減、コミック5.3%増、開発品7.1%増だった。

4月まで回復傾向がみられていた書籍と雑誌は、厳しい結果となったが、コミックは堅調を維持し、10カ月連続の前年超えとなった。

雑誌は、「文藝春秋 6 月号(文藝春秋)」(特集:新天皇皇后「知られざる履歴書」)が売上をけん引したが、前年と比べ、「週刊少年ジャンプ(集英社)」が1号少ないことや、前年に「鉄腕アトムを作ろう(講談社)」が売れていたことが影響し、前年を大きく割った。

書籍は、すべてのジャンルで、前年マイナスとなった。特に、文芸書は、本屋大賞受賞作の『そして、バトンは渡された(瀬尾まいこ/文藝春秋)』が売れたが、前年に『かがみの孤城(辻村深月/ポプラ社)』『漫画君たちはどう生きるか(吉野源三郎/マガジンハウス)』などが売れていた影響があり、10.6%減となった。

4月まで3カ月連続の前年超えとなっていたビジネス書では、『FACTFULNESS(ハンス・ロスリング/日経BP マーケティング)』『メモの魔力(前田裕二/幻冬舎)』が売上を伸ばしたが、前年に好調だった『10年後の仕事図鑑(落合陽一/SB クリエイティブ)』などの影響で4.0%減となった。

コミックは、「僕のヒーローアカデミア 23(堀越耕平/集英社)」や、「キングダム 54(原泰久/集英社)」が売上に貢献した。

特に「キングダム」は、映画化された原作コミック1巻~5巻の続きとなる、6巻以降も映画化効果でよく売れている。前月差3.5pt減となったが、コミックはこれで10カ月連続の前年超えとなった。

開発品は、「MILKFED. BIG BOSTON BAG BOOK」「MILKFED. BIG BACKPACK BOOK」など、宝島社の商品が売上上位に並んだ。開発品は、2018年1月以降、17カ月連続で前年超えとなっている。

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