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日本百貨店協会/10月売上高は3カ月ぶりプラスで2.9%増

2021年11月30日 10:50 / 月次

日本百貨店協会が11月25日に発表した10月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象73社・189店)の売上総額は約3848億円(前年同月比2.9%増)だった。

10月の売上高は2.9%増(3カ月ぶり)、前々年比でも1.3%増とプラスに転じた。緊急事態宣言などが解除され、主要顧客層の外出機会が増加したことに加え、各社が企画した組織顧客向け施策や物産展など各種催事も奏功した。高額商材の増勢が続いているほか、気温低下で衣料品など秋冬商材も好調だった。なお、入店客数は0.8%減とほぼ前年並みであったが、前々年比では22.0%減と、コロナ禍前の水準には至っていない。

顧客別では、国内市場(3カ月ぶり/シェア99.2%)は2.6%増、前々年比7.7%増となった。インバウンドは49.3%増(2カ月連続/シェア0.8%)だが、前々年比では87.7%減と厳しい状況が続いている。

地区別では、大都市(10都市/3カ月ぶり/前々年比0.6%増)が9地区で前年を上回り、4.3%増と回復傾向を示した。一方、地方(10都市以外の地区/5カ月連続/前々年比3.2%増)は0.4%減となり、都市と地方の差は、前月より2.0ポイント拡がった。

商品別では、主要5品目のうち、4品目(衣料品、身のまわり品、雑貨、食料品)で前年実績を超え、特に高級時計や宝飾、ラグジュアリーブランドなど高額品は高伸が続いている。また、宣言解除で外出意欲が高まり、旅行用品や靴、アクセサリーなどが堅調だったほか、気温の低下に伴ってコートやブルゾン、ジャケット、セーター等も動いた。食料品は、人気の物産展など食品催事のほか、弁当、惣菜など巣ごもり関連も底堅かった。和洋菓子は土産需要の復調もあり伸長した。おせちやクリスマスケーキの予約は、EC・店頭ともに好調に推移している。

各社では、本格化する年末商戦に向けて、引き続き感染防止策を徹底しつつ、デジタル活用策を中心としたさまざまな施策展開など、業績回復の取り組みを進めている。

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