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日本百貨店協会/10月売上13カ月連続マイナスの1.7%減

2020年11月24日 11:30 / 月次

日本百貨店協会が11月24日に発表した10月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象73社・196店)の売上総額は約3753億円(前年同月比1.7%減)で、13カ月連続マイナスとなった。

10月の売上高は1.7%減と前年実績には僅かに届かなかった。消費増税や台風の影響があった前年(17.5%減)の反動で押上げ効果は見られたが、入国規制による免税売上の消失が、引き続き大きなマイナス要因となった。

一方、国内市場に限って見ると、富裕層を中心に高額品が好調だったほか、各社が徹底した感染予防対策の下で展開した物産展や会員施策等の企画催事に加え、「Go To トラベルキャンペーン」なども集客に寄与し、4.8%増と13カ月ぶりにプラスに転じた。

地区別では、地方(10都市以外の地区)は4地区(関東、中部、近畿、中国)で前年を上回り、合計で3.4%増と13カ月ぶりにプラスだった。

インバウンド比率の高い大都市(10都市)は3.6%減となったが、4都市(仙台、横浜、名古屋、神戸)では前年を超える結果となった。

商品別では、ラグジュアリーブランドや宝飾・時計等の高額商材(美・宝・貴:52.7%増)がけん引し、身のまわり品(8.4%増)と雑貨(4.0%増)が前年をクリアした。

また、家の中の暮らしを充実させる傾向から、調理用品や家具、家電を含む家庭用品(13.9%増)も高い伸びを示した。

衣料品(4.1%減)は、依然としてビジネス需要は低迷しているが、カジュアル衣料や気温低下による防寒商材等が動いた。食料品(6.8%減)はマイナスだったが、人気の食品催事が堅調だったほか、おせちやクリスマスケーキの予約はECの高伸もあり好調な滑り出しを見せた。

なお、各社では、コロナ禍で変化する顧客ニーズに対応すべく、密を回避する施策や、デジタルを活用した非接触型の新たな販売方法など、さまざまな取り組みを進めている。

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