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大手百貨店/11月売上高5社そろって増、高額品の好調継続

2023年12月01日 18:02 / 月次

三越伊勢丹ホールディングス、J.フロントリテイリング、エイチ・ツー・オーリテイリング、高島屋、そごう・西武は12月1日、11月の売り上げ速報を発表した。

三越伊勢丹(国内百貨店計)前年同月比12.0%増、J.フロントリテイリング(百貨店事業合計)11.0%増、エイチ・ツー・オーリテイリング(阪急阪神百貨店全店計)18.0%増、高島屋各店計(国内百貨店子会社含む)9.8%増、そごう・西武10店計1.7%増だった。

社名 売上高前年同月比
三越伊勢丹 12.0%増
J.フロントリテイリング 11.0%増
H2Oリテイリング 18.0%増
高島屋 9.8%増
そごう・西武 1.7%増

■三越伊勢丹HD(2023年3月期売上高:4874億円)
伊勢丹新宿本店店頭前年同月比11.7%増、三越日本橋本店店頭7.4%増、三越銀座店30.0%増などで、三越伊勢丹計12.0%増だった。

札幌丸井三越5.5%増、仙台三越0.4%増、静岡伊勢丹6.8%減、名古屋三越2.9%増、広島三越14.7%減、高松三越0.2%増など、国内グループ百貨店計は4.3%増となり、国内百貨店計は9.2%増となっている。

両本店を中心に、引き続き高付加価商品の売り上げが伸びた。

伊勢丹新宿本店・三越日本橋本店では、ラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドを中心に冬物衣料品(ブルゾン、ジャケット、コート)、ハンドバッグ、宝飾、化粧品が引き続き売り上げをけん引した。

免税売り上げは10月に続き、国内百貨店計(既存店)で単月の過去最高売上高を更新した。全体傾向と同様にラグジュアリーブランドのハンドバッグ、宝飾・時計など高付加価値商品に関心が見られるという。

■J.フロントリテイリング(2023年2月期総額売上高:9987億円)
大丸松坂屋百貨店合計の売上高は前年同月比11.2%増、博多大丸、高知大丸を含めた百貨店事業の合計売上高は11.0%増だった。

11月度の売上高は、前半に気温が平年より高く推移したことにより秋冬物衣料品へのマイナス影響があったものの、中旬以降は気温低下により防寒衣料などが回復したことに加え、ラグジュアリーブランド、化粧品が引き続き好調だった。

店舗別では、心斎橋店、札幌店が対前年2割超の増、東京店、京都店、博多大丸が同2桁増となるなど、15店舗中11店舗
が前年実績を上回っている。

大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高(速報値)は、対前年172.7%増(客数227.3%増、客単価16.7%減)となっている。

■エイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)(2023年3月期売上高:6280億円)
百貨店事業の全店計の売上高は、前年同月比18.0%増となった。内訳は阪急本店16.1%増、阪神梅田本店50.3%増、支店計12.1%増。

11月は、阪神タイガーズの優勝セールなども貢献し、好調に推移した。

売上高の2018年対比は19%増、インバウンドを除く国内売上高対比11%増と、ともに今月もコロナ前水準に対し大きく上回った。

阪急本店は、4カ月連続で過去最高売り上げを更新した。

婦人衣料や服飾雑貨、化粧品、ラグジュアリーカテゴリーなどは2桁の伸びを示した。インバウンド顧客の売り上げも押し上げとなり、インターナショナルファッション、アクセサリー、バッグ、化粧品は前年売上高に対し2割以上と大きく伸びている。

■高島屋(2023年2月期営業収益:4434億円)
高島屋国内百貨店既存店計は11.7%増、岡山高島屋、岐阜高島屋、高崎高島屋を含めた国内百貨店計は9.8%増だった。

11月度の売上高は、国内顧客・インバウンドとも好調に推移したことから、前年・2018年を上回った。

高額品が堅調だったことに加え、気温の低下に伴いコート、マフラー、冬物衣料雑貨も伸びた。

免税売上高は前年同月比121.4%増、2019年同月比75.5%増となった。

店舗別売上高では、大阪店、京都店、日本橋店、横浜店、新宿店、玉川店、岡山店、岐阜店、高崎店が前年を上回った。

商品別売上高(同社分類による14店舗ベース)では、紳士服、紳士雑貨、婦人服、婦人雑貨、特選衣料雑貨、宝飾品、子供情報ホビー、スポーツ、リビング、美術、食料品、サービスが前年実績を超えた。

■そごう・西武(2023年2月期営業収益:1854億円)
そごう・西武10店の既存店売上高は前年同月比1.7%増、西武池袋本店は4.9%増となっている。

11月は、乾燥対策でスキンケア商品が伸び、化粧品は11%増と好調を継続した。

婦人雑貨全体でも、6%増と前年を上回っている。

気温の低下を受け、婦人服3%減、紳士スポーツ2%増と復調傾向にある。プレステージブランドは10%増と好調だった。

免税利用売り上げ・客数も増加傾向で、売り上げ90%増、客数150%増だった。

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