日本百貨店協会/10月の売上高は32カ月ぶりマイナス0.7%減

2024年11月26日 10:36 / 月次

日本百貨店協会が11月25日に発表した10月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象70社・178店)の売上総額は約4447億円(前年同月比0.7%減)だった。

実数 前年同月比
売上高総額 4447億円 0.7%減
総店舗面積 450万3473m2 3.7%減

10月は、売上高(0.7%減)、入店客数(0.6%減)共に前年実績にわずかに届かなかった。増勢が続くインバウンドと、ラグジュアリーブランドなどの身のまわり品や化粧品は伸長したものの、夏日が続く記録的な高温により秋冬物商材が苦戦したほか、日曜日対前年1日減などもマイナス要因となった。

インバウンド(免税売上)は、円安基調の中、国慶節休暇(10月1日~7日)による客数増もあり、売上高508億円(32.3%増/31カ月連続/シェア11.4%)、購買客数51万8000人(41.3%増)と、共に10月として過去最高を記録した。1~10月の売上高累計は5347億円(104.3%増)となり、2カ月を残す現段階で、調査開始(2014年10月)以来、初めて5000億円を突破した。前年の年間売上高(2023年1~12月:3484億円)との対比では53.5%増を記録した。

国内市場は、身のまわり品や化粧品は好調だったが、天候要因から、衣料品を中心に秋冬アイテムの動きが鈍かったほか、食料品も苦戦し、3カ月ぶりにマイナスに転換した。

都市(10都市)は、福岡、大阪など5地区で対前年プラスとなり、37カ月連続で増加した。インバウンド需要と高付加価値商材などが牽引した。

地方(10都市以外の7地区)は、全地区で前年割れし、2カ月ぶりにマイナス転換した。また、都市と地方の差は、前月より4.5ポイント拡大した。

商品別では、主要5品目のうち、身のまわり品と雑貨の2品目で前年実績をクリアした。ラグジュアリーブランドのバッグ等革小物は引き続き伸長。化粧品はスキンケアやメイクアイテムのほか、限定品の人気も高く国内外共に好調だった。

主力の衣料品は、天候要因からコートなど重衣料の動きが鈍く苦戦した。食料品は、価格高騰などの影響から前年割れだが、菓子がインバウンドやギフト需要で健闘したほか、物産展等人気の食品催事も好調に推移した。毎年、各社が趣向を凝らし展開しているおせちやクリスマスケーキの予約は、堅調な滑り出しとなった。

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