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ココス/未出店エリアを中心に、年10~20店程度出店

2016年01月08日 17:00 / 店舗経営

ゼンショーグループのココスジャパンは1月8日、2016年度の出店数を10~20店程度する方針を打ち出した。

<住田社長>
住田社長

同日、都内で開いた創業35周年フェアのメニュー発表会で、住田正則社長が明らかにした。

住田社長は「少子高齢化を受け、外食市場そのものが縮小する中で、単独チェーンで1000店という規模は難しくなっている。ただ、ココスはまだ未出店地域があり、十分に展開できていない地域がある。ここはポテンシャルのある点であり、今後も、これまで同様に年間で10~20店程度の出店を継続する」と語った。

ファミリーレストランはファーストフードとは異なり、展開面積が必要で、店舗面積で100~120坪、敷地面積で500~800坪程度を必要とする。

来店客が見込める駅に近い立地や交通量の多いロードサイドなど、すでに店舗が多く、物件の確保は難しい状況もある。

ファーストフードが出店できる、店舗面積50~60坪、敷地面積300坪程度の物件には余裕があるが、ココスでの出店難しいことに加え、コンビニの出店攻勢が強いという。

住田社長は「未出店地域では、ココスの認知度がなく、店舗が少ない地域も多い。既存店の業態転換を含め、まだ出店の余地は十分にある。ただ、人の確保も難しくなっている中で、規模の拡大を追う難しさもある。接客、調理技術を含め、きちんとした人材育成のスピードに合わせて、店舗も拡大していきたい」と語った。

1月25日には、熊本県へ出店、2016年中には沖縄にも出店する予定で、すでに物件を確保している。鹿児島への出店はまだ未定だが、全国展開は目前となっている。

2017年4月の消費税の増税で外食産業は10%の消費税が課されるが、住田社長は「ファミレスの提供する価値は、ゆったりとした空間とサビースの中で、こだわりのある美味しい商品を提供することにある。居心地のよい空間で、多様なメニューを味わうことができるのがファミレスの価値で、ファミレスほど多様なお客さんに対応できる店はない」という。

今後の出店においても、ファミレスが提供する空間や居心地のよさを重視し、標準的な店舗面積の店舗を継続して出店する方針だ。

同社は1978年に創業し、1980年にアメリカのファーウェストサービスインクとライセンス契約を締結し、茨城県土浦市に「ココス」1号店を出店した。

1988年に直営店で100店を達成、1995年には直営店で200店となり、2000年にゼンショーグループ入りした。

2002年には、西洋フードシステムズのロードサイドレストラン「CASA」105店を買収しココスへ業態転換し、直営店300店を達成。

2007年には直営店400店目をオープンし、ゼンショーグループ業態のサンデーサン56店を譲受し、ココスへ業態転換した。

2015年12月現在の店舗数は、ココス569店(直営492、ライセンシー77)、エルトリート(メキシカンレストラン)5店、合計574店となった。2016年3月には、創業以来、初めて単体売上高で600億円を超える見込みだ。

関東を中心に店舗網を広げ、2006年には北海道、2007年には中国地方、九州への出店を開始した。2015年4月には、宮崎に1号店をオープンし、未出店地域は、熊本、鹿児島、沖縄の3県となっている。

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