日本フードサービス協会/6月の外食売上6.0%増、低価格業態が好調
2025年07月25日 17:18 / 月次
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日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査によると、外食産業の6月度売り上げ状況は、前年同月比6.0%増となった。客数は1.9%増、客単価4.1%増だった。
6月度 | 売上高前年同月比 |
全体 | 6.0%増 |
ファストフード | 6.9%増 |
ファミリーレストラン | 4.6%増 |
パブ・居酒屋 | 2.3%増 |
ディナーレストラン | 1.6%増 |
喫茶 | 12.0%増 |
下旬を中心に6月としては記録的な高温となったため、冷たい麺類メニュー、ビール類、飲料などが好評だった。
物価高などからの節約志向の強まりを背景に、ファストフードなど低価格業態や各社のお得なキャンペーンが好調で、売上高は前年同月を上回った。
しかし、暑すぎる天候は一部で客足にマイナスとなり、土曜日が少ない曜日まわりなども影響し、客数の伸びは鈍化。業態によっては、客数が前年を下回ったという。
ファストフード業態の売上高は6.9%増。「洋風」は、期間限定メニューやお得なランチメニュー・キャンペーンなどが好調で、5.2%増。「和風」は、引き続き客数が弱かったものの、毎月替わる定食メニューや、新規投入の麺類メニューが好調で、12.5%増。「麺類」は、猛暑で冷たい各種メニューやビールの販売が伸びたほか、うどん業態では新しいサイドメニューが好評で、9.0%増。「持ち帰り米飯/回転ずし」は、客単価上昇で3.4%増も、客数は引き続き弱く前年を下回り5.3%減だった。
「その他」は、猛暑が続くなか「アイスクリーム」が引き続きまとめ買いのテイクアウトメニューでお得感を打ちだし好調、3.1%増となっている。
ファミリーレストラン業態の全体売上高は、4.6%増。夏場の気温が上昇すると「涼みに来る」来店客が増えるが、今年は異例の暑さで効果は各社まちまちだという。
低価格業態が引き続き好調で、お得なセットメニューの拡充もあり、「洋風」は3.9%増。「和風」は、人気の食べ放題や、インバウンド需要の堅調なとんかつ、リーズナブルな業態への店舗転換などにより、7.0%増。
「中華」は、各種キャンペーンやフェアメニューの好調が続き、8.9%増となった。一方、客数の伸び悩みが続いていた「焼き肉」は、土曜日が少ない曜日まわりが大きく影響し、0.4%減と低調だった。
パブ・居酒屋業態は、ビール類などの販売好調が客単価を押し上げ2.3%増。
ディナーレストラン業態は、節約志向の強まりや、猛暑でシニア層の客足が減り、郊外立地の店が振るわないところもあったが、引き続きお得感のある平日ランチメニューが好評。インバウンド需要は店舗によって差があるものの全体的には堅調で、1.6%増。
喫茶業態は、引き続き客単価の上昇が売り上げを押し上げているが、月後半の猛暑で冷たいドリンク類の販売が特に好調で、12.0%増となっている。
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