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モード・フアム/婦人用バッグ企画販売、自己破産申請で負債45億円

2016年08月01日 10:00 / 経営

帝国データバンクによると、モード・フアムは7月29日、事業を停止し、事後処理を弁護士に一任し、自己破産申請の準備に入った。負債は約45億円の見込み。

1984年8月創業、1987年9月に法人改組したかばん・袋物卸業者。婦人用バッグを中心に扱い、自社で企画したバッグ・袋物を中国など海外で生産し、直輸入して国内販売を手がけていた。

自社企画ブランド「FISCH」「TITE」「DELLACLASSE」などを取り扱い、ヤング層からシルバー層まで幅広い層をターゲットに、百貨店催事向け納入業者として営業基盤を確立した。

量販店、専門店、通販業者などの販路も開拓し、2002年7月期には年売上高約33億5900万円を計上していた。

その後は、消費動向の悪化に加えて、主力であった百貨店向けの販売が低迷。同業者間の激しい価格競争などから売り上げは減少傾向を辿り、2013年7月期の年売上高は約14億3100万円にまで落ち込んでいたうえ、原材料価格の高騰、中国など海外での生産コスト増加などの影響により収益面も悪化した。

このため、販管費の削減、不採算取引の縮小などリストラを進めるとともに、アパレルメーカーからのOEM受注の強化、顧客ニーズに対応した商品・価格構成を整え、関東地区での販路開拓などを推進して立て直しに努めていた。

しかし、業況は改善せず、資金繰りが悪化したことで2014年4月に金融機関に対してリスケを要請した。

その直後に監査役(現在は辞任)が代表を務める企業からの30億円以上におよぶ簿外の借入金が発覚するなど決算内容に疑義が生じたことで信用が著しく低下した。

在庫販売を行いながら、規模を縮小して事業を継続していたものの多額の借入金の返済に目途が立たなくなっていた。

債権者との交渉により分割弁済をしながら任意整理を進めていたものの、ここに来てこれが困難となったことから今回の事態となった。

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