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3月の企業倒産/「新型ウイルス関連」12件「人手不足」50件

2020年04月09日 18:10 / 経営

東京商工リサーチによると、2020年3月度の全国企業倒産(負債額1000万円以上)は、件数が740件(前年同月比11.7%増)、負債総額が1059億4900万円(9.0%増)だった。

<全国企業倒産740件>
全国企業倒産740件

件数は、2019年9月から7カ月連続で前年同月を上回っている。

「新型コロナウイルス」関連倒産が12件発生。「人手不足」関連倒産50件(前年同月38件)だった。うち、「後継者難」が38件(同27件)となっている。

<主要産業別倒産件数>
主要産業別倒産件数

業種別にみると、2019年10月の消費増税や新型コロナウイルスの影響などが注目されている小売業は、92件(前年同月比6.1%減)で、4カ月ぶりに前年同月を下回った。

また、新型コロナウイルスの影響が懸念されている宿泊業や飲食業が含まれるサービス業他が219件(19.0%増)で、3カ月連続で増加した。

<企業倒産月別推移>
企業倒産月別推移

全体の増加率は、2019年12月から4カ月連続で10%超が続いた。3月としては2018年以来、2年ぶりに前年同月を上回り、件数も700件台になっている。バブル末期の1991年以降の30年間では、2019年(662件)に次いで、2番目に低い水準となる。

負債総額は、2019年12月以来、3カ月ぶりに前年同月を上回った。

負債100億円以上の大型倒産は2カ月連続でなかったが(前年同月ゼロ)、同10億円以上50億円未満が16件(同13件)、同50億円以上100億円未満2件(同1件)と増加し、負債を押し上げた。

同1億円未満が545件(同481件)と全体の73.6%を占め、依然として小規模倒産を中心にした状況で、3月としては過去30年間で件数と同じ2番目の低水準にとどまった。

<産業別件数>
産業別件数

2020年3月の産業別件数は、10産業のうち、8産業で前年同月を上回った。

農・林・漁・鉱業9件(前年同月比28.5%増)が7カ月連続、建設業142件(22.4%増)と卸売業110件(8.9%増)が5カ月連続、製造業92件(12.1%増)が4カ月連続、金融・保険業4件(前年同月1件)が2カ月連続、不動産業21件(前年同月比10.5%増)が2カ月ぶり、情報通信業40件(同48.1%増)が3カ月ぶりに、それぞれ前年同月を上回った。

一方、人手不足などが顕在化している運輸業は11件(59.2%減)で、3カ月ぶりに前年同月を下回った。

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