ローソン/レンタル・EC商品の返却・返品行う「スマリ」開始、戻り便活用
2019年03月25日 17:15 / 経営
三菱商事とローソンは4月1日、東京都内のローソン約100店舗で、ローソンの既存物流網(配送後の戻り便)を活用し、レンタル商品やEC商品の返却や返品を受け付けるサービス「スマリSMARI」を開始する。
少子高齢化や共働き世帯の増加などの社会環境の変化に伴い、EC市場は年々拡大している。
中でも、レンタル・シェアリングサービス、返品無料といった付加サービスを提供するEC事業者の増加に伴い、レンタル商品やEC商品の返却・返品数の拡大が顕著となっている。
一方、人手不足は物流面でも深刻な問題となっている。
三菱商事は、ローソンを通じた社会インフラサービスの拡充を進めており、今回、宅配に関する社会課題の解決に資する取組みとして、ローソンとの協業により同サービスの設計、開発を行った。
ローソンは、全国に約1万5000店舗あり、専用配送センターから多い日で1店舗あたり約7~8回商品を納品している。
2018年3月より、同じく既存の物流網を活用した「ローソンフレッシュピック」のサービスを開始し、現在東京都と神奈川県の約1600店舗で行っている。
今回開始するサービスは、納品後のトラックの戻り便を活用した取り組み。
専用BOX(高さ:135cm、横:55cm、奥行き:66cm)に入れられたレンタル品やECの返却・返品商品を、ドライバーが回収する。
既存の物流網を活用するため、新たな人員の手配の必要がない。
また、専用BOXの利用のみで返品作業が完了する仕組みのため、店舗にとっては、返品に伴うレジ作業時間の削減が期待できる。
利用者にとっては、宅配便の返品伝票への記入や店舗でのレジ待ちの手間が省け、簡単に短時間で返品することが可能となる。
同時に、EC事業者にとっても、返品方法の多様化による顧客満足の向上が期待される。
港区、中央区、江東区、渋谷区、目黒区、品川区、千代田区の100店舗で開始し、9月までに300店導入を目指す。
利用方法は、お客は利用している対象サービスのサイトで取得されたQRコードを、ローソン店内に設置した専用BOXにかざして読み取る。
すると、専用BOXのドアが開錠され、同時にラベルが印刷される。
ラベルを対象商品に貼付し、専用BOXに入れてドアを閉める。
ラベルには、住所、氏名などの個人情報が印字されないため、プライバシーが保護された状態で返品配送が行われる。
導入するEC事業者は、エアークローゼット(会員数22万人)、CROOZ SHOPLIST(190万人)、ロコンド(157万人)の3社となる。
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