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セブンイレブン/24時間営業は柔軟に対応も「売上減少リスク」を指摘

経営/2019年04月05日

セブン-イレブン・ジャパンは4月4日、24時間営業について個店ごとに柔軟に対応する方針を発表した。あわせて、営業時間を短縮した場合の売上低下のリスクを指摘し、売上が減少した場合の加盟店の収益に及ぼすリスクも実証実験で検証していることを明らかにした。

また、24時間営業の短縮を希望している店舗は全フランチャイズ加盟店の0.5%に当たる96店で、24時間営業の短縮できる契約を、選択制とする考えはないと表明した。

<セブン-イレブン>
セブン-イレブン

永松文彦次期社長は、「現在、国内のコンビニエンス事業を取り巻く環境は非常に厳しく、これまで経験したことがない根本的な変化の渦中にある。過去の延長線の考え方では対応できるものではなく、新しい発想の下で経営を推進したい。セブン-イレブン・ジャパンは1974年に豊洲に第1号店を出店して以来、コンビニエンストアをフランチャイズ展開し、今日まで成長してきた。しかしながら、これまでのワンパッケージでのビジネスモデルでは、対応しきれなくなったのも事実だ」。

「いままで以上にきめ細かく、個店の経営環境に踏み込んだ対応をしたい。地域の商圏に合わせた商品の品ぞろえ、サービス、営業時間で、柔軟な対応を図っていきたい。24時間については、加盟店の経営環境の状況に応じて、(アルバイト従業員の)募集から店舗オペレーションのフォローまで24時間体制を維持できるフォロー体制を十分にやっていきたい。同時に、個店の経営環境は非常に大きく異なっているので、個店に合わせた柔軟な対応を営業時間においても判断していきたい。加盟店オーナーとは担当のOFCを通じて打ち合わせをしている最中だ」と語った。

24時間営業の問題点については、「まず地域社会のお客にとってどうかというところが24時間をやるか否かの基準になる。例えば、深夜の時間帯に非常にお客さんが来るところは、24時間をやらないという選択肢はないと思う。これは地域のお客のために、我々、本部と加盟店が共に努力をして地域のお客のニーズ応えていく営業努力はすべきだ。逆に商圏としてほとんど深夜の売上がない店については、これは個店個店に応じて、対応をするこういう考えで、まずやっていきたい」。

「現在、24時間営業の見直しを求めてのは96店で、全体の約0.5%となっている。トレーニングストアのテストの結果を見ながら、店舗のオーナーには改めて情報提供して、その是非をオーナーに判断してもらう。ただし、前提として、収益がどうなるかというところは、オーナーは独立した経営者なので、そこの収益が落ちるというのは、非常に大きな問題になるので、そこのところもシミュレーションしながら、話し合いをするのが基本のスタンスだ」と述べた。

また、「私が1980年に入社した当初は16時間営業で、それを24時間営業にする取り組みがあった。24時間営業にすると、深夜帯だけでなく昼も夕方も、お店が空いているという安心感もあって売上が上がり、売上があがることで収益も高まることを目の当たりにした。トレーニングストアでは、まだ2週間くらいしか実験をしていないが、売上は下がっている。なので、そういったリスクもあるということ、商圏がどうであるかということを踏まえながら、オーナーと話し合って決めていく。我々としては、オーナーの経営を守るという責務があるので、加盟店の収益が下がらないためにアドバイスをしている」と語った。

短縮営業の課題については、「私どもが16時間営業から24時間営業に切り替えた時は、やはり2割ほど売上が上がって、それに応じて利益も増えた。そこのオーナーさん方は、これだったらもっと早くやれば良かったねとなった。実は、開店7時だと、やっぱり用意するのに6時ごろにしなければいけない。閉店が23時だと、閉店作業が終わるのが0時を過ぎる。そういう風になるので、その時間は何もしなくていいとはならない。結局、何かをしなければならない」。

「それが24時間営業だと、加盟店オーナーが開け閉めをやらなくてもいい状況があり、私も目の当たりにして見てきたので、それの逆が起きるとなると、やはりかなり厳しくなるというのは、ある程度、読めている。それを明確にするために今回、テストをやっている」と述べた。

■チャージ減額は考えていない

井阪隆一社長は、「柔軟に対応するということが、すなわち24時間営業の選択制につながるとはいま考えいない。柔軟には対応しおうと思っているが、オーナーの生活の基盤もあり、そこがリスクにさらされることはあってはならない。実証実験をしっかりしながら、中身を精査・検証し、しっかりとした説明をしながら、それでも希望する人にはやってもらう、合意形成の上で進めていきたいと思っている」。

「チャージ減額はいま全く考えていない。むしろ、1店あたりの売上をどうやって伸ばすかということを主眼に考えて1店舗1店舗の経営基盤を強化していきたい。そのためには、オーナーにとっても、本部にとっても収益性の低いお店については、立地移転も含めた上で閉店も考えていきたい。1店舗1店舗の売上・利益が上がるようなフランチャイズ基盤を築いて、加盟店との共存共栄を図りたいと思う」述べた。

24時間営業以外の契約については、「24時間営業以外の場合は、契約が変わり、チャージが変わる。これは創業以来、契約書に記載されている内容となっている」と語った。

原則、24時間営業をするのかという質問に対しては、「24時間営業の検証は、拙速に何の検証もなしいきなり24時間営業を止めると、それによって生活の基盤を得ている方がたくさんいらっしゃり、生活の基盤にリスクを及ぼす可能性がある。長年培ってきたブランドも棄損するリスクがある。サプライチェーン全体もそれを前提に機能しているので、拙速にそれをやることはリスクになる。ただし、もう実験を始めているように、直営店10店舗、FC店2店舗が24時間以外の営業を始めている。そこをしっかり精査しながら、説明をしながら希望があれば打ち合わせを進めていきたい」と述べた。

また、「営業時間の短縮は、加盟店の収益性の問題にも関わっており、そこを見極めてやらないと、一回、時間短縮をしてまた戻しても、もしかしたらお客様は戻ってこないかもしれない。そういうリスクもあるので、しっかりと検証をしながらやっていきたい」という。

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