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「人手不足」関連倒産/過去最多の400件、求人難・人件費高騰響く

2019年04月08日 16:00 / 経営

東京商工リサーチは4月5日、2018年度「人手不足」関連倒産は400件(前年度比28.6%増、前年度311件)となったと発表した。

<「人手不足」関連倒産>
「人手不足」関連倒産

年度ベースでは、2013年度に調査を開始以来、これまで最多だった2015年度(345件)を上回り、最多件数を塗り替えた。

2018年度の「人手不足」関連倒産400件の内訳は、代表者や幹部役員の死亡、病気入院、引退などによる「後継者難」型が269件(7.6%増、250件)が最多。

次いで、人手確保が困難で事業継続に支障が生じた「求人難」型が76件(約3.6倍、29件)、賃金等の人件費のコストアップから収益が悪化した「人件費高騰」型が30件(約2.1倍、14件)、中核社員の独立、転職などで事業継続に支障が生じた「従業員退職」型が25件(38.8%増、18件)だった。

事業承継が重要課題になるなか、「後継者難」型が全体の6割(構成比67.2%)を超え、さらに「求人難」型や「人件費高騰」型が押し上げた。

2018年度の産業別では、最多がサービス業他の105件(34.6%増、78件)だった。

内訳は、飲食業23件、老人福祉・介護事業12件、医療関係10件、人材派遣業9件、建築設計業などを含む土木建築サービス業7件など。

このほか、建設業75件(4.1%増、72件)、製造業62件(58.9%増、39件)、卸売業59件(43.9%増、41件)、貨物自動車運送などの運輸業34件(61.9%増、21件)と続く。

2018年度の地区別では、全国9地区のすべてで倒産が発生した。

このうち、関東(125→173件)、九州(39→62件)、中部(34→43件)、近畿(33→39件)、東北(24→28件)、中国(18→19件)、北陸(3→5件)の7地区で前年度を上回った。

一方、減少は北海道(21→18件)と四国(14→13件)の2地区だった。

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