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PPIH/吉田専務兼CAOを社長に内定、非営業部門・コンサル出身

2019年08月19日 16:50 / 経営

ドン・キホーテなどを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は8月13日、吉田直樹代表取締役専務兼CAOを時期社長に内定したと発表した。

9月25日開催の定時株主総会と取締役会で、新社長に就任する。大原孝治代表取締役社長兼CEOは、創業会長特任顧問兼特別理事、Pan Pacific Retail Management(USA)Co.代表取締役社長に就任する。

<源流経営の実践>
源流経営の実践
出典:PPIH2019年6月期決算説明会資料(CEO)

8月13日に開催した決算説明会で、大原社長兼CEOは、「5年、10年後のPPIHの輝かしい未来を見据えて、CEOを退任する。真のCEOは、源流(全社員に配布している経営理念・行動規範)であり、その著者である安田(隆夫)創業会長である。源流の中には、『自分の権限を自ら剥奪し、部下に与える』との一節がある。安田会長は、2015年にCEOを勇退し、国内グループ会社の全役職を全て返上し、アセアン事業を成長させた。私も退路を断って、米国事業を成長させたい」。

「近い将来、2兆円規模のグローバル企業になるPPIHには、これまでとは違った新たな時代の経営が必要となる。私はドンキ創業時からの営業部門出身のたたき上げ組だが、私とは違う能力を有するようなCEOも不可欠となる。吉田は、非営業部門出身で、私にはない素晴らしい違う知見と資質、能力を身につけており、いまの時代、PPIHという企業ポジションに相応しいCEOを務めてくれると革新している」と社長交代の趣旨を説明した。

吉田専務兼CAOは、「私は非営業部門出身であり、営業に関しては然るべき人間に権限を完全に委譲し、おもいきりよく任せていくのが、当社の強みを最大限に引き出す要諦と心得ている。営業部門とは常に交流を図り密なコミュニケーションを怠らず、新たなPPIHの企業像と未来像を構築したい」。

「大原社長も述べたように、当社の真のCEOは源流にある。源流の著者である安田会長と緊密にコミュニケーションをとり、安田会長が作り上げた源流経営に徹することを表明する。新中期経営計画をこれから立案し、来年2月に予定している中間決算で公表する。次期中期経営計画の達成と、次期CEOの育成が私に課せられたミッションとなり、そのタームは最長で4年になる。入社以来、経営は、結果で、数字残して評価されると創業者からずっと言われてきた。できるだけ早く、両方の目標を達成し、『自分の権限を自ら剥奪し部下に与える』当社の良き伝統を繰り返すことができるように、精進する」と挨拶した。

社長交代は、2020年を達成年度とした中期経営計画「ビジョン2020」を1年前倒しで、達成できたことを契機にしたもの。吉田新CEOの就任にあたり、営業部門から新たに4人の常務執行役員を選任して、それぞれの得意分野(海外・営業・商品・GMS事業)で役割を担う予定だ。

現在、グループにおける決裁やバランスシートの管理や資金調達などについて、役員間で役割分担して行っており、今後もチームで行っていく。

吉田新CEOは、「正直であること、発言と行動を一致させることを強みとしている。2014年の時点で『小売の第3極を目指す』という願望を抱いていたが、それが現実のものとなってきた。私の座右の銘は『不易流行』。変えては行けないものは変えない一方、変わらなくてはいけないものは変化対応業として変えていくことをチームでやっていきたいと考えている」とコメントしている。

■吉田直樹氏の略歴
1964年12月7日生まれ
職歴
1995年12月:マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク・ジャパン入社
1997年3月:ユニオン・バンケール・プリヴェ入社
2002年8月:オルタレゴコンサルティング設立 代表取締役社長就任
2003年2月:T・ZONEホールディングス(現MAGねっとホールディングス)代表取締役社長就任
2007年7月:Don Quijote(USA)Co.,Ltd. 社長就任
2012年9月:ドンキホーテホールディングス(現PPIH)取締役就任
2013年11月:同社 専務取締役就任
2013年12月:ドン・キホーテ 取締役就任(現任)、長崎屋 取締役就任(現任)、ドイト 取締役就任(現任)
2015年7月:同社 専務取締役兼CCO就任
2017年6月:アクリーティブ 社外取締役就任(現任)
2017年11月:ユニー 監査役就任
2018年1月:同社 代表取締役専務兼CAO就任(現任)
2019年1月:ユニー 取締役(非常勤)就任、UCS 代表取締役就任(現任)
2019年4月:ユニー 専務取締役就任(現任)

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