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キリンビバレッジ/2020年2億3410万箱目標「無糖・微糖」で健康訴求

2020年01月23日 15:30 / 経営

キリンビバレッジは1月23日、清涼飲料合計で2020年販売数量は前年並みの2億3410万箱を目標とすると発表した。

<堀口英樹社長>
堀口英樹社長

2020年事業方針発表会で、堀口英樹社長は、「2019年は2年連続過去最高の販売量を記録。2020年は午後の紅茶、生茶に重点投資し、ブランド育成に努める。2019年に効果があったブランド横断での健康価値訴求をさらに強化。(糖を)摂りすぎない健康として、無糖・微糖飲料を提供する」。

また、「マーケティング戦略をパーパス・ブランディング(ブランドの社会的存在意義)の実践に大きく舵をきった。ブランドが、味や機能に止まらず、どう社会に貢献していくか、その一環した姿勢をお客様に共感していただける、そんなブランド育成を目指している」と説明した。

2019年の販売実績は、清涼飲料合計で2億3410万箱(前年比1%増)。主力ブランドでは、「午後の紅茶」が過去最高の販売数量5540万箱(9%増)、「生茶」2850万箱(3%減)だった。2019年に20周年を迎えた「ファイア」も2019年4月に発売した「ファイア ワンデイ ブラック」が年間7200万本を突破、ブランド全体で2310万箱(4%増)を好調だった。

2020年は、清涼飲料合計で前年並みの2億3410万箱、「午後の紅茶」5580万箱(1%増)、「生茶」3110万箱(9%増)を目指す。

<「ザ・マイスターズ」で微糖を価値訴求>
「ザ・マイスターズ」で微糖を価値訴求

「午後の紅茶」は、タピオカミルクティーなどで活況を呈した2019年の紅茶市場の中でも、上質なおいしさをひと手間かけて引き出した新製品「ザ・マイスターズ ミルクティー」がヒット。微糖仕立ての「甘くないミルクティー」のコンセプトとおしゃれなパッケージが、糖離れしていた30~40代女性に受け入れられたという。2019年累計販売本数は6800万本を超えた。

「おいしい無糖」の無糖茶需要の取り込み、「レギュラーシリーズ」の堅調な実績も貢献した。

2020年は、「幸せの紅茶、午後の紅茶」をコア・アイディアに、いつでも顧客をときめかせる存在を目標に設定。3月17日に「ザ・マイスターズ ミルクティー」をリニューアル、新製品「ザ・マイスターズ オレンジティー」も発売し、甘さ控えめをゆっくり楽しみたい顧客ニーズを取り込む。

<「生」のおいしさで無糖飲料需要取り込む>
「生」のおいしさで無糖飲料需要取り込む

「生茶」は、2019年はブランド全体では、大型容器の値上げもあり苦戦。2020年は、3月3日に中身・パッケージを刷新し、「生って、感動する」をテーマに、「生」だからのおいしさで無糖飲料需要にさらにアピールしていく。

2020年の見通しについて堀口社長は、「オリンピックなどの追い風もあるが、販売量は天候不順、6月に消費増税に伴うポイント還元策も終了することなどを織り込み、2019年並みとみている。持続可能な物流体制目指し、各地に物流拠点を再配置、生産工場前に門前倉庫を設け、納入業者が円滑に業務を行いやすいようSCM再構築も進める」と話した。

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