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人手不足倒産/5月28件で9カ月ぶりに減少「後継者難」目立つ

経営/2020年06月10日

東京商工リサーチは6月8日、2020年5月の「人手不足」関連倒産について発表した。

2020年5月の「人手不足」関連倒産は28件(前年同月比9.6%減)で、2019年8月以来、9カ月ぶりに前年同月を下回った。

2020年5月の企業倒産(負債1000万円以上、私的整理含む)は314件(前年同月比54.8%減)で、1964年6月の295件に次ぐ、半世紀ぶりの低水準となった。

5月の企業倒産が56年ぶりの記録的な低水準となったなか、「人手不足」関連倒産は約10%減にとどまっている。

新型コロナに伴う資金繰り支援策で、倒産が激減した影響も出ているとみられる。

<「人手不足」関連倒産月次推移>
「人手不足」関連倒産
※出典:東京商工リサーチホームページ

内訳は、代表者や幹部役員の死亡、入院などの「後継者難」が25件(前年同月13件)で最多。このほか、人員確保が困難で事業継続に支障が生じた「求人難」が3件(同11件)となった。

幹部や中核社員の独立、転職などで事業継続に支障が生じた「従業員退職」(同5件)、賃金上昇が収益を圧迫した「人件費高騰」(同2件)はゼロだった。

業種別で「卸売」「小売」各3件倒産

産業別では、最多が製造業10件(前年同月4件)。次いで、サービス業他6件(同12件)、建設業4件(同6件)、卸売業(同2件)と小売業(同3件)が各3件、不動産業(同1件)と情報通信業(同1件)が各1件だった。

農・林・漁・鉱業(同ゼロ)と金融・保険業(同ゼロ)、運輸業(同2件)は発生がなかった。

四国を除く8地区で発生

地区別は、8地区で発生した。関東(前年同月13件)と九州(同6件)が各7件でトップ、中部(同6件)と近畿(同3件)が各4件、北海道(同ゼロ)と中国(同ゼロ)が各2件、東北(同2件)と北陸(同ゼロ)が各1件。四国(同1件)はゼロだった。

都道府県別では、大阪(同1件)と鹿児島(同ゼロ)が各3件で最多となっている。

2020年1~5月累計「後継者難」倒産が2倍増

2020年1~5月累計は218件と前年同期比1.5倍(46.3%増)で、年間最多だった2019年(426件)を上回るハイペースで推移した。

新型コロナウイルス感染拡大で、時短営業、休業、業務縮小が広がった結果、企業の人手不足に変化の兆しもうかがえるという。

内訳は、「後継者難」が167件(同98.8%増、同84件)、「求人難」が25件(同32.4%減、同37件)、「従業員退職」が15件(同6.2%減、同16件)、「人件費高騰」が11件(同8.3%減、同12件)。唯一増加した「後継者難」は前年同期の約2倍で、全体の約8割(構成比76.6%)を占める。

また、上場企業の人員削減も黒字企業から業績不振の「赤字リストラ」が増加。すでに1~5月までに33社(前年同期17社)に達して前年1~12月(35社)にほぼ並んでいる。

さらに、2020年1~5月の産業別は、建設業が50件(前年同期比78.5%増、前年同期28件)が最多だった。

次いで、サービス業他が45件(同2.2%増、同44件)、製造業36件(同111.7%増、同17件)、卸売業34件(同112.5%増、同16件)、小売業22件(同46.6%増、同15件)、運輸業14件(同±0.0%、前年同期同数)が続く。

■問い合わせ先
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20200608_01.html

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